暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
1st Episode:
すべての始まりはここから
Ep1海鳴に舞い降りる力〜Testament〜
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全てが白に染まる広さも何も判らない空間。
ただその空間にあるのはまず、淡く碧く輝いている直径が5m近い光球。そして、光球を囲むようにして存在している11脚の玉座。

玉座1つ1つで色が違い、半透明、白銀、黄金、純白、漆黒、桃花、翡翠、真紅、橙黄、蒼穹、銀灰の11色。
背もたれの上にそびえ立っている十字架の形も様々で、聖アンデレ、マルタ、ロレーヌ、葡萄、ケルト、ラテン、聖ペトロ、カンタベリー、ギリシャ、アンセイタ、ロシアとある。
その玉座に座っている11の人影も、玉座に対応した色の外套を羽織っている。

ここは“神意の玉座”、またの名を“遥かに貴き至高の座”と呼ばれる最高位次元。
あらゆる世界の意思、“界律”が交差する、全てが在って、全てを識る究極の根源。
その玉座の1つ、純白の玉座に座する者、名を3rdテスタメント・シャルロッテ・フライハイトがふと顔を上げた。

†††Side????†††

また何処かの世界の意思、“界律”が界律の守護神(わたしたち)を求めている。私たち“界律の守護神テスタメント”は、あらゆる世界の“界律”が交差する最高位次元であるここ、“神意の玉座”に座する概念存在だ。
まぁ早い話が、幽霊&精霊&天使&神様モドキだ。どれを取っても普通の存在じゃないわね。でも霊格に関しては神霊クラスであり、状況によってはそれすら上回ることもある。
その存在意義は、これより起こりうるであろう世界自身、または人類の滅亡を回避するために、その世界の“界律”から協力を求められることでその地へと召喚されて、その“界律”からの契約を執行するという、究極にして絶対たる抑止力となっている。

「まぁ時々、世界や人類を滅ぼすこともあるのだけどね」
 
ひとり呟く。たった今も、別の世界に召喚されている私の分身体が1つの国を潰し、何千万という命を刈り取った。だけどその代わりに、何億という命を救うことが出来た。多を生かすために少を排除する。そうしないと世界はバランスが取れない。自嘲気味な笑みを浮かべていると・・・

「どうかなさったのですか、シャルさん?」

横の玉座に座する者から声を掛けられる。桃色を基調としたフード付きの外套(マント)神父服(キャソック)を身に纏う、“賢者と愚者は紙一重”の二つ名を有する、5thテスタメント・マリアだ。外見は10代半ばあたりの女の子だけれど、私と同じ存在で、歴とした“テスタメント”の一柱だ。

「ん? ここ最近、私の契約率が上がってきているのよ。全く、世界はどれだけ人を殺せば気が済むのだか・・・」

思わず溜息が出る。ま、その命令とは言え殺戮の実行者である私たちには、文句を言う権利はないのだろうけど。

「えっと、その、頑張ってください。私た――」

「何なら代わってやろう
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