暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
1st Episode:
すべての始まりはここから
Ep1海鳴に舞い降りる力〜Testament〜
[7/10]

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手に愛刀、刀身が桜色に煌く長刀である“断刀キルシュブリューテ”を魔力で現実へと再構成させ、さらに軽く身体を強化する。

風牙真空刃(レーレ)・・・!」

“キルシュブリューテ”を振るい、威力を最小限にまで抑えた真空の斬撃を放って、犬の行く手を妨害した。

†††Sideシャルロッテ⇒なのは†††

「状況は判らないけど、助けてもよかったんでしょう?」

女の子がそう言ってこちらに歩いてくる。私は尻餅をついたまま女の子に向かって「あ、えっと、助けてくれてありがとうございます」お礼を言う。と、その子が無言でじーっと私の顔を見て、全身を見て、最後に“レイジングハート”を見た。とても綺麗な目をしていて、私は視線を外すことが出来なかった。

「・・・大したことはしていないわ」

その子は私のところにまで来て、左手を差し出してきてくれた。立たせてくれるんだ。そう思ってその子の手を取って、立ち上がらせてもらいながら「ありがとう」ともう1度お礼を言う。

「それで? あの犬っぽいのは一体何なのかしら? 知っているのなら聴きたいのだけど」

「え〜と、なんと言いますか、あれは・・・その・・・」

私が説明に困ると、ユーノ君が代わって「ジュエルシードと呼ばれる、古代遺産ロストロギアによるものです」って説明を始めてくれる。その子は「古代遺産ロストロギア?」って左手を顎に添えて考える仕草をした。

(なんか、大人っぽい・・・)

同い年と思うんだけど、雰囲気はずっと大人って感じでなんかカッコいい。
私はその子の顔から右手に向かって視線を移して、その小さな手に握られている長い桜色の刀を見る。その子の身長と同じくらいの長さなのによく片手で持っているなぁ、って思いながらユーノ君の説明を聞く。

「はい。ジュエルシードは本来、手にした者の願いを叶えるという魔法の石なんですが、単体での発動は不安定で、暴走しやすいんです」

「単体ってことは複数あるということよね――っと、少し待ちなさい」

「「うわっ!?」」

刀を空に向かってにポイッと放り投げたことで空いた右腕で私を脇に抱え上げると、ユーノ君を左手でガシッと鷲掴んだ女の子は、「話の途中に無粋な。まぁ獣に言っても仕方ないわね」突進してきた犬さんを跳んで避けた。

「「わわっ!」」

「舌を噛むから口は閉じてなさい」

犬さんはそのまま止まらずに進行方向にあった木にぶつかって、グルルって痛そうに唸る。なんかごめんなさいって謝っちゃいたいくらいに。女の子は「続きの説明をお願い。何も知らずに手を出すのは私の経験が許さないの」って、ユーノ君に説明の続きをするように言う。

「あ、はい。えっと、暴走してしまうと、使用者を含めて周囲に危害を加える場合もあるんです。それ
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