暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
1st Episode:
すべての始まりはここから
Ep1海鳴に舞い降りる力〜Testament〜
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るなのはと僕。斬撃の衝撃で尻餅をついているなのはと、安堵で一杯の僕は声のした方向、攻撃の主へと振り向く。声のした方には確かに僕たちを助けてくれたであろう人が居た。そこに立っていたのは・・・
「状況はいまいち判らないけど、助けてもよかったんでしょう?」
ふくらはぎ辺りにまで伸びる水色の髪を風に靡かせた、右手にはその子の身長と同じくらいの長さを誇るピンク色をした剣(ううん、カタナって呼ばれる物かな?)を携えている、凛とした1人の少女。
「それにしても、こんな危険生物が住んでいるのね。ちょっと残念だわ。平和っぽかったのに・・・」
その少女は僕たちと魔獣を見比べながら仁王立ちしていた。とても凛々しい顔をしていて、そしてあまりにも堂々としているから、僕はうまく思考が働かず声を掛けることも忘れて、その女の子を見つめてしまっていた。
†††Sideユーノ⇒シャルロッテ†††
意識が覚醒し始める。召喚先であるこの世界に来るまでに体験した異変を思い出しながら、ゆっくりと目を開けて周囲を確認する。目の前に広がる光景に少し戸惑いを感じる。何せそこは・・・
「
界律の守護神
(
テスタメント
)
を求めるくらいだから、どんな荒廃した世界かと思ったら・・・随分と平和な世界ね」
どこをどう見ても血で血を洗う戦場なんかじゃないんだから、拍子抜けもいいところだわ。私は血生臭さのない自然に溢れた気持ちのいい空気を吸いながら、この世界の“界律”との
精神接続
(
リンク
)
を開始する。そこで初めて自分の起こっている異変に気付いた。
――肉体の構成を確認、身体年齢を9歳に設定、この世界に於ける戸籍を確認。世界名:地球、国名:日本、その一都市である海鳴市に在住している高町家にホームステイすることが確定済、契約内容の提示はなし――
「はあ?・・・うそでしょ、何これ? こんなことって・・・」
あまりの情報に混乱する。本来なら私たち“テスタメント”は召喚先に生きる存在に一切干渉することなく、召喚された理由である契約を果たすのものなのだ。だというのに、契約内容を明かさない? 肉体を構成? 9歳の子供? 戸籍? 泣きたくなってくる。ふざけるな、この野郎と愚痴を漏らしたい気分よ。
(落ち着かないわね。それだけ戦いに慣れてしまっているのね私は・・・)
のどかな空気を肌に感じ、妙にそわそわする。もう何千年と殺し殺され、壊し壊されといった戦場ばかりの契約を続けてきた。それが一転こんな平和な世界。すでに気が滅入ってしまっている。
(それ以前に召喚するなら、きちんと契約内容を提示してほしいものだわ)
それならこの落ち着きのなさもどうにか抑えられるはずなのに。そもそもこういう理解に苦しむ契約は、“天秤の狭間で揺れし者”の名を冠する4thテスタメ
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