暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十二話 闇を祓う
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side 士郎

 残心しながら、闇の閃光を見届ける。

 これで終わった。
 弓を持つ左腕を降ろしながら、弓を霧散させる。

 しかし、エクスカリバーより無茶だな、これは
 修復されていく手の感触を感じながら内心でため息を吐く。

 これを思いついたのは偶然。

 吸血鬼になった後、とある戦いでエクスカリバーと同等、対城宝具クラスの一撃が必要かつ、相手との距離が三キロ離れている時があった。

 いくら必要でも射線上の全てを薙ぎ払うわけにもいかず、思い付きでやってみたのだが何とか形になったモノである。

 とはいえ完璧とはいえない。

 まず黄金のエクスカリバー、カリバーンは俺のセイバーの意識が強過ぎたのか、出来ない事はないが、闇色のエクスカリバーより負荷が凄まじく高い。
 まあ、負荷が軽いと言っても改造の際に右手から腕にかけては結構焼かれる上に封印回路を使わないと出来ないという厄介なところがある。

 そして、あまりの魔力とランクの高さから大きく形状を変える事が出来ず、カラドボルグやフルンディングのように込めた魔力で手を焼かない様な調整が出来ない。

 結果としてエクスカリバーより威力は下がるものの一点突破と周囲の影響という意味では使い勝手がいい。
 その代り、使えば右手は投影で、左手は刀身の魔力でボロボロになるのだが。

 そんな時、周りから何やらちくちくと視線が痛い。

 振りかえって見ると耳を抑えている面々。

「士郎、大きな爆発がするならするで言ってくれ。
 さすがに今のは」

 そういえば言ってなかったな。

「ああ、すまなかったな。
 それで闇の書の暴走プログラムは?」
「今、エイミィが周囲を調べてるから少し待ってくれ」
「了解した」

 クロノの言葉に頷きながらコアを撃ち抜いた箇所を見つめる。
 なにかおかしなところがあった時に見逃さないように

 それから数分して全員宛にエイミィさんから通信が来た。

「現場の皆、お疲れ様でした。
 状況、無事に終了しました。
 このあと残骸の回収とか市街地の修復とか色々あるんだけど、皆はアースラに戻って一休みしてって」

 うれしそうなエイミィさんの言葉にそれぞれが互いに笑い合ったり、終わったと大きく息を吐いたりそれぞれだが、なにはともあれ一安心だ。

 俺もなのはとフェイト、はやてと笑みを浮かべてハイタッチをしたりと無事に終わった事に安堵していた。

「あのアリサちゃんとすずかちゃんは」

 なのはの言葉に、そういえばと思う。

「被害が酷い場所以外は結界の解除をしてるから、もう元いた場所に戻ってるよ」
「そうですか、良かった」

 二人も無事で俺も安心だがすずか
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