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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 I
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我らが神たる仁王よ、今、わが身にその力の全てを分け与えたまえ。わが身は砕けることなく、その全てを受け止めん。」
「刀よ、今我が名の下に集い、一振りの刀とならん。八つ(やつ)の頭は集い、新なる九の頭となる。」

まず、二人が危険なために使わないでいた奥義を使う。
結果として、殺女はその身に仁王と同じだけの力を宿し、匁は神をも殺す八つの刀を統合してより強力な、凶悪な刀を作り出す。

「人の子が、今更何をしようと、」
「うっさい。」

そして、一瞬で崇徳の正面へと移動した殺女が本気でその顔を殴り、結界へと叩きつける。
そこに打ち付けられた崇徳の顔は、もはや原形をとどめていないほどに、たった一撃でなっていた。

「今のは、一体・・・」
「死ね、このクズが。」

そして、立ち上がった崇徳に匁が二太刀を浴びせ、両腕を、病魔の化身(たて)ごと切断する。

「が・・・我が腕が、切り落とされるだと!?」
「我らが一族の祖たる猫多羅天女よ。我らが血の一部開放を、我は望む。我は一時人の身を捨て、化生となる。我が願いを聞き入れ、我が血を開放せん。」

そして、親指の皮膚を噛み千切り血を流した美羽は、血で両腕に一筋の線を入れながらそう唱え、先祖の血を開放する。
そうして十の尾を持つ巨大な化け猫となった美羽は、崇徳を殴り、殴り、殴り、止めを刺した。

今回の教訓、女性は怒らせると怖いです。

こうして、一つ目の戦いは、断末魔の声を上げることすらできずに終わった。

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