狂った人形編
忍び寄る影
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のまま彼女に会うかい?」
「っ!! それは……!」
「ならあと少しの辛抱だ。がんばれ! 俺は応援しているぞ。」
「分かったよ。また人形史上最強とか言い出すんだろ。」
「さすがは狂った人形、わかってらっしゃる。」
「うるせぇ、俺は帰る。後は頼んだ。」
「ああ、お疲れさん。」
二人は別れを告げ狂った人形はどこかへ去っていった。彼が見えなくなった頃だった。
「余りコソコソするのは嫌いだな。」
(!! バレてたか……)
「誰だか知らないけど自己紹介だけしておくよ。」
男はこちらへ歩み寄ってくる。そして少し距離を開けて男はこう告げた。
「ルシファーって言うんだ。」
それを聞いた瞬間背中に冷気が走る。ルシファーって言うと、あの……
「日本じゃルシフェルのほうが馴染み深いかな? ま、よろしくぅ……」
ルシフェルは固まった俺を一瞥してどこかへ消えた。
その後こんな声が聞こえた。
『今日の、二十一時十五分……』
そして何も聞こえなくなった。
俺はカバンの神のナビゲート通り走っていると一人の男を見つけた。
「おい! あれじゃないか?」
『そうだよー。……待ってー、様子がおかしいー……』
そう言われランドセルの神を見てみる。ランドセルの神は全然動かなかった。いや、動くことができないようにも見えた。
突然カバンからカバンの神が出てくる。
「どうしたのー? ランド?」
どうやら彼女はランドセルの神をランドと呼んでいるらしい。……俺もそうしようかな、
でも本当に様子がおかしい。顔を覗くとまるで絶望しているような顔をしていた。そして彼は小さく呟いた。
「……ェル」
「おい! どうした!?」
「お姉さんがいるよー! ちゃんと言って!」
「ルシ……フェルだ……」
「え……」
「ルシフェルがいたんだ……狂った人形と一緒に……」
「うそー……? そんなー……」
ルシフェル、俺も聞いたことがある。堕天使の筆頭にして悪魔の王、サタンでもある。
うちの高校はキリスト教のがっこうだがこんなことを聞いたことがある。
イザヤ書
黎明の子、明けの明星よ、
あなたは天から落ちてしまった。
もろもろの国を倒した者よ、
あなたは切られて地に倒れてしまった。
あなたはさきに心のうちに言った、
『わたしは天にのぼり、
わたしの王座を高く神の星の上におき、
北の果なる集会の山に座し、
雲のいただきにのぼり、
いと高き者のようになろう』。
しかしあなたは陰府に落され、
穴の奥底に入れられる。
神に背いた最強の堕天使、それがルシフェルだ。
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