第12話
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笛を吹き続けていたら竜巻が発生して2人とも死にかけるという珍事もあった。
どれも独特な感情表現にますます興味が湧き、ナルトはヨタと会話するのに夢中になる。
今度はどの話をしてやろうかと頭の中を巡らせていると、いつの間にか辺りに赤みが差し、日は西の方の山に沈もうとしているところだった。
「もうこんな時間か・・・。」
「ナルト、帰っちゃうの?」
「ああ、だけど明日も来るよ。
オレの友達も連れてな。」
ニカッと笑ってヨタに告げると、ヨタは飛び跳ねて喜び、そよ風が2人を包み込むように吹き抜けて行った。
翌日、ナルトはヨタとの約束通り、友人の猪鹿蝶3人を連れて来た。
何故かオマケでキバ&赤丸、サクラも付いてきたが。
「紹介しよう。"ショタ"だ。」
「ちがうよ!"ヨタ"だよぉ?」
「ああ、端折り過ぎたな。
彼の姉はショタコンなんだ。」
「オレの姉はショタコンじゃねぇ!」
「じゃあ、逆か・・・キバがシスコンだったのか・・・。」
「ふざけんな!ナルトぉ!」
キバが文句を言っている間もずっとヨタはケラケラと笑い続けている。
それを見たキバは怒っている事がアホらしくなったのか、唐突に怒るのを止めて笑い始めた。
他の仲間もそれにつられて笑い始め、一気に和やかなムードになった。
あの日以来、放課後は山の崩れていない方でヨタと遊ぶのがみんなの日課になった。
ある日は缶蹴り、ある日は鬼ごっこ、たまに山菜を取りにいったり、雨の日はヨタが作ったと思われるツリーハウスで雑談。
特に、ヨタはサクラの事が気に入ったらしく、サクラを「でっこり〜ん♪」と呼んでからかってはサクラの反応を見て楽しみ、そして雪を降らせて2人で楽しげに踊るのが見慣れた光景になっていた。
毎日こうして楽しい時間を日が暮れるまで過ごせるのだから、子供にとっては非常に充実してたと思う。
少なくともアカデミーを卒業するまではこうしてずっと楽しい時間を過ごせると思っていた。
しかし、出会いがあれば必ず別れは付き物である。
ある日、いつものようにみんなを引き連れて山に行った。
いつもならヨタは、みんなの気配を感じてツリーハウスからヒョコっと顔出して笑顔で声を掛けてくれるのだが、今日はそれがなかった。
おかしい、と思った一同は木をよじ登ってツリーハウスの中を見てみるが、そこには誰もいなかった。
「あれ?どこ行っちゃったんだろう?」
「おーい、ヨタ!出て来いよ!」
「ヨーター!どこ行ったのぉ?」
みんなは何度も呼びかけたが、一向にヨタが現れる気配は無かった。
そこで山の中を手分けして捜索したのだが、それでも見つかることはなかった。
「全く・・・どこ行っちゃったんだか・・・」
「まあ、元々木の葉の人じゃなかったみたいだし、ま
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