暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
妹達
Trick56_大笑化薬(グッドラック)
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ている。
 薬草や鉱石を原料に薬を生成し、それは漢方薬を調合する能力に近い。
 美雪の求める調合、効薬を即席で得ることができる。
 印象としてはレベル3以上と思われるが、能力が美雪本人の知識に大きく依存してるため
 開発環境の能力自体はレベル2と計測されている。


幼少のころより、美雪が開発環境の能力を持っている事を知っていた。
学園都市に来る前の調査で、美雪が大笑化薬と呼ばれている事も知っていた。

だが、能力を発動させる瞬間を見たのは初めてだった。
素早い手つきと、能力発動時の神々しい光と姿に思わず見惚れてしまった。

「っと! 運転中だった! 美雪、シノブさんは大丈夫か?」

「ん! 今生成した薬を液体にして注射した! これで十分だと思う」

「応急処置は大丈夫か、良かった」

「え、あ、そっか。応急処置だった。
 普通に治療しちゃった♪」

「・・・なおったの?」

「同じ薬をあと2回、時間をおいて投与すれば♪」

「うわ・・・・美雪さん、パないの」

「ありがと♪」

つい先ほどまで殺伐としていたのが嘘みたいな雰囲気になった。



それから30分後、カエル医者のいる総合病院に到着した。

事前にカエル医者に連絡していたので、緊急搬送用の入口でストレッチャーを準備して
数名の看護師と共に待っていた。

「お待たせしてすみません、先生」

「いいよ。学園都市の闇は僕も知っている。
 だから助けられる患者がいれば助けるだけだよ」

「ありがとうございます」

「先生、シノブさんをお願いします!」

「任せてく・・・・どうやら患者の容体が安定しているようだが?」

「美雪が勢い余って応急処置から通常治療にしちゃったそうです」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 さすが僕の弟子だね?」

「長い沈黙に、激しい葛藤と混乱があった事をお察しします」

「あ、アハハハハ♪」

表情こそ変えなかったが、長い沈黙は誤魔化せない。

「では改め、美雪とシノブさんをお願いします」

「? どうして美雪君もお願いするのかね?」

「今から用事があるんですよ。結構な用事が」

そう。『絶対能力者進化計画(レベル6シフトけいかく)』は終わっていない。

「その用事の間、美雪をお願いします。
 もしかしたら患者が追加するかもしれませんが、よろしくお願いします」

「信乃・・・・」

「なに泣きそうな顔してんだよ。親友が助かって嬉しいだろ?」

「そうだけど、でも、信乃が・・」

「なんだよ。俺と離れて寂しいのか?」

「ん」

「‥・即行で肯定しないでくれ、恥ずかしい//
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