第一章 平凡な日常
31、まずは性別の意識から間違ってます
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2月14日。
この日の並中は騒がしかった。
「霜月さん! 私のチョコ貰ってください!」
「私のも!」
「私のも!」
そしてなぜか、要は山本より絶大的な人気だった。
「あー……うん」
そして当の本人は、苦笑い。
と言うか迷惑がっていた。
今回要が用意したのは、雲雀に1つ山本に1つ入江に1つ凪に1つ銀に1つおま け4つの計9つ。
もちろん、すべて手作り。
おまけ4つは、ツナ・獄寺・ついでにリボーン、そして一応やちるのつもり……だと思う。
「ははっ、要ってホントに人気なのな」
「のんきに言うな!」
「霜月さんって、なんか羨ましい」
「そーっすか?」
その光景を遠くで見ているツナと獄寺。
因みに、チョコの数は、要>山本>獄寺≫≫ツナである。
ま、妥当だな。
「つーかオレ、チョコ食えねぇから!」
『ええーーーー!?』
そしてお忘れかもしれないが、要はアイスとチーズケーキ以外の甘いものが食べれないのだった。
一同が固まっている間に教室から抜け出す。
彼女が向かう先は、応接室。
「やっほ〜恭。チョコ持ってきたぜ」
「ふぅん」
「ふぅん、って、もう少しマトモな反応できねぇのか? オレがチョコ作るのなんて9年振りなんだからな」
「あっそ」
「…………ハイハイわかりました。ワガママ坊っちゃんに期待したオレがわる」
「ありがとう」
「……………………Pardon?」
なぜに英語。
ギギギ…と音が聞こえそうな動きで、雲雀を見る要。
「だから、ありがとう」
再びその言葉を口にした彼の顔は、心なしか赤く見えた。
その表情を訝しげに見る要だったが、まいっか、と言って目線をそらせた。
「今は手が離せないから、机の上にでも置いといて」
「ういーっす」
仕事の邪魔にならないように隅に置いた時、机の脇にあるものが目に入った。
「い゙っ!?」
それは、2つの大きな紙袋。
そして、その中に入りきっていないチョコたち。
大小様々だが、ざっと見積もってもその数は200。
(相変わらずモテてんなぁコイツは)
そんなことを思った要だった。
応接室を出ようとしたとき、雲雀によって呼び止められる。
振り返ると、彼は見向きもせずに言った。
「僕がお礼を言ったり、僕に対するその言葉遣いを許してるの、君が初めてだから。君以外にする気ないから」
もう出ていいよ、と言われて脳内整理がつかないままに応接室を出る。
その言葉の意味を理解して頭から湯気が出たのは別の話。
要がいなくなった応接室で、雲雀が過度の赤m「咬み殺すよ」のもま
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