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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
31、まずは性別の意識から間違ってます
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た別の話。

さて、落ち着いた要は教室に向かった訳なんだが、未だに女子がわんさかいる。

しかしながら、幸い目的の人物はすぐそこにいた。

「武……おい、武!」

「あ、戻ってきたのな」

「お前に渡すもんがあるからな。ほらよ、チョコ」

「ホントか!?」

女子に気づかれないように小声でやり取りをする。

カバンの中からチョコを取り出し渡すと、ついでにツナたちに渡す分も預けた。

「要ってツンデレだな!」

「ダマリナサイ」

ハリセン(どっから出した!?)でひっぱたくと、要は学校をあとにした。

あ、言い忘れてたけど、今は放課後です。

要が向かった先は、黒曜、つまり凪と入江の家。

地図とにらめっこすること数分、お屋敷もとい凪の家についた。

「やっほ〜凪。チョコ渡しに来たぜ」

「あ、ありがとう。私、要のためにチーズケーキ作ったの」

「マジで!?」

その後も他愛のない会話をして、別れた。

凪の親は、母が女優で父が社長らしいです。

で、次は入江の家に向かう要。

彼は至って普通のアパートに住んでいた。

「やっほ〜正一。チョコ渡しに来たぜ」

え、要のセリフがテンプレだって?

気にしたら敗けだ。

「要! うわぁ、ありがとう! お礼とか何もないけど……」

「バレンタインデーにお礼を気にする男子なんて普通いないだろ」

「そ、そうかな」

じゃ、ホワイトデーにでも。

そんな約束をして別れた。

家に帰ると、必然的に残った最後の一個。

呼び出すのメンドクサ、とか思ったときだった。

「か〜なめ〜」

来た。

予想通り、バレンタインデーと言うことでチョコを集りに来たらしい。

受け取ったときの反応は、神様とは思えないほどガキっぽかった。

そう言えば、兄貴も無償のチョコ好きだったな、なんて思う要であった。



†‡†‡†‡†‡†‡



「なぁリボーン、これ」

「チョコか。京子にでも貰ったのか?」

「それが、霜月さんからで……。山本とかだけじゃなくて、オレや獄寺君、リボーンの分、それとやちるちゃんの分も作ってくれたんだ」

「ふむ……。デレたな」

「デレ……!?」

「ツナ、あいつ絶対にツンデレだぞ」

「ちょっ何言ってんだよ! それ本人に言ったら怒られるぞ!?」

「だな」

「自覚あんのかよ!」
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