ティーダさんとの別れ
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ティーダさんが死んだ。
そう言う知らせを受けた俺たちは、管理局に行った。
それを聞くまでは本当に嘘だと思っていた。しかし、ティーダさんがいた部隊は全滅、しかもとても腕の立つ部隊だったらしい。ティーダさんの葬式は明後日やるとの事だ。
「嘘、だよね。お兄ちゃんが死んじゃったって嘘だよね?コノ兄」
「うん、そうだよきっと。」
俺は、それしか言えなかった。きっと今真実を言えばティアナちゃんは壊れてしまってしだろう。
正しいのだ、これは。
しかしそれも無駄だった。葬式には参加しなくてはならない。だから、ここで本当の事を言うべきだ。
「ティアナちゃん、とっても悲しいんだけどもきっと本当にティーダさんは死んでしまったのだと思う」
「なんで?なんでそんな事言うの?皆そう言うよ。でも信じたく無いよ!もういい!」
そう言ってティアナちゃんは出ていってしまった。俺もその後を追う。ここでティアナちゃんが事故で死んでしまったらそれこそティーダさんにあわせる顔がない。
「何処行った?本当に数分だからまだ市街地にいるはず…」
しかしこう言った時の数分は命取りである。
既にティアナはかなり離れている所にいる。子供の知識はこんな所で発揮されるのか、と感心してしまったがそれどころでは無いのを思い出し、ひたすら探した。そこでふとひとつの方法を考えた。それはとても単純で今の俺には難しい事、魔力の逆探知。これが成功すれば一発でティアナちゃんを見つけられる。そう思った俺は早速行動に移した。
「ふっっ…くうぅ……っつはあ! 見つけた…」
ティアナちゃんは丸まって公園のベンチの上に座っていた。
「うぅ……ヒック、ぐすっ」
まぁしっかりと泣いている訳で話しかけられる状態では無い。少し待ってからにしよう、と思った。
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