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緋弾のアリア-諧調の担い手-
後輩と北欧の主神
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中々に面白い」


そう老人は口元に薄く笑みを浮かべて、此方に視線を向ける。
互いの視線が交差した時、まるで自身の内面を、自身という存在全てを見据えられているかの様な錯覚に陥った。

それ程までに、この老人とは存在の位階がかけ離れている。
耐え切れずに、私はそっと視線を遮る。


「まぁ此処では殺風景過ぎて、話をするのものぉ…悪いが娘よ、場所を変えよう」


目の前の年老いた男性がそう言うと、世界を眩い光が支配する。思わずその眩しさに瞼を閉ざす。
次の瞬間、瞳を開いた時には高価な調度品が揃えられた洋風の一室にいた。
色々と“突っ込み所”のある物が飾られているが、あえて突っ込まないでおこう。


「…ここは?」


今、この目の前の老人は何をしたのか?

眩い光が世界を包んだ次の瞬間。
私は洋風の部屋の一室に、老人と対面する様にテーブルを挟んでチェアに座っていた。


「…まずは紅茶でもいかがかのぅ。幾分か、気分が落ち着くと思うぞ?」

「…あっ、はい。……お願いします」


穏やかな声でそう言うと、老人は“虚空”より見覚えのある紅茶のカップを取り出す。
そしてまた何処からか取り出したティーポッドで紅茶を入れて、私の方へと差し出した。


「……このカップ」


そのカップにそっと手を馳せる。
それは先輩が私にプレゼントしてくれたカップと同じ物であった。

……もう、この老人が何をしても驚くまい。今なら神だと言われても信じてしまいそうだ。

軽く心の中で嘆息する。
そうして茶葉の良い匂いを発している紅茶に口を付ける。

……美味しい。
その紅茶の温かさに、冷たくなって空っぽになった私の中が、満ちて行く事を感じ取る。


「よく解ったのぉ。私は確かに神と呼ばれる存在じゃよ」

「……ああ、やっぱりそうだったんですか。というか、心内を勝手に読まないで下さい」


否応にも納得する。納得してしまう。もう何が起きても驚かない自信がある。


「それで質問なんですが。此処は何処ですか?私は確かに死んだ筈なのですが」

「うむ、そろそろ本題に入ろうか。日朔真綾、確かに主は死んだ…此処は生と死の狭間と呼ばれる場所じゃ。私が死に逝く主と話をする為に作り出した空間だとでも思えばいい」

「…そうですか。やはり、私は死んだ」


あの世界でやはり私は死を迎えた。それは間違えない様だ。
その事に後悔はないし、未練もない。


「それよりも、此方の事は知られているのに私は貴方の事を知らない。フェアではないと思いますが?」


正直な所、この神と名乗った老人は自身の事を名前だけではなく、根深い事まで知っている
自身でも知らない様な事を、十全
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