キラーパンサーに転生
14パパさんとドーラちゃん
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地下室を出て、ドーラちゃんがサンチョさんに桜のひと枝を預けて、サンチョさんと一緒にパパさんを探して。
サンチョさんに見送られて、サンタローズの村を出発します。
サンチョさんとも、しばらくお別れかー……。
サンチョさんはあたしよりももっと長い間、ドーラちゃんとお別れなんだよね……。
サンチョさん、あたしが先にドーラちゃんに会えたら、またちゃんとドーラちゃんを助けて、早く会いに行けるように頑張るからね!
短い間だったけどおいしいごはんと、他にもいろいろお世話してくれてありがとう!
サンチョさんも、絶対にまた会おうね!
村を出て、ラインハットのお城に向かう途中。
魔物が出て、またすぐにパパさんが倒してしまいます。
その様子を眺めながら、目配せし合うドーラちゃんとあたし。
……うん、今じゃなかったよね。
大丈夫、あたしわかってる。
次でも、ないよね。
それもわかってる。
もうちょっと様子を見て、パパさんにもドーラちゃんの様子を見てもらって。
何回か戦闘をやりすごして……それから、だよね!
そうやって、何回かの戦闘で様子を見て。
油断するわけじゃないけどパパさんがいつもの流れに馴染んできて、なんとなくこのまま進んでいくような雰囲気になったころ。
また、さりげなく目配せし合うドーラちゃんとあたし。
……次だね。
次に魔物が出たときに、特に変わったことがなかったら。
いよいよ、作戦開始だね!
急に雰囲気を変えたらパパさんに勘付かれてしまうので集中だけはずっとしていたあたしたちは、次に魔物が出現したところで、とうとう行動に移りました。
ドーラちゃんはあたしの名前を叫ぶと同時に魔物に向かい、あたしは呼ばれるのを待たずに素早くパパさんの動線を遮るように動きます。
「!」
いつものように魔物に向かおうとして妨害が入り、ピクリと反応して一瞬動きを止め、すぐに動線を変更してまた魔物に向かおうとするパパさん。
……させない!
今このとき、この瞬間のためだけに、ベラさんに手伝ってもらってたくさん練習したんだから!
いくらパパさんでも味方からの不意打ちに戸惑ってるこの状態なら、そう簡単には抜けさせない!
勝負は一瞬、あとほんのちょっとをしのげば、きっと。
ドーラちゃんならきっと、やってくれるはず……!
ドーラちゃんを信じてパパさんの動きに集中し、どんな動きにも対応できるように、でもフェイントにはひっかからないように、神経を研ぎ澄ましつつ冷静に対応し続けるあたし。
一瞬が永遠に感じるような、でも長さがどうとか考える余裕なんて全くない緊張感の中、とうとう背後から待ちかねた声が。
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