キラーパンサーに転生
14パパさんとドーラちゃん
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「モモ!やりました!」
やった?
……ほんとにやったんだね、ドーラちゃん!
「ニャー!」
やった!
あたしたち、やったんだね!
あの苦労が、とうとう報われたんだね……!!
ドーラちゃんと見つめ合い、少しの間喜びをわかち合ったあと、ドーラちゃんがパパさんに顔を向けて、呼びかけます。
「おとうさん!わたしも、すこしは、つよく、なったんですよ!もう、まものも、たおせます!」
あ、そうだ。
パパさんのこと、忘れてた。
あたしたちは、思った通りに上手くいってよかったけど。
パパさんは、どうなのかな?
パパさんはドーラちゃんを魔物に近付けたくなかったのに、こんなことしちゃって。
もしかして、怒ってるかな?
黙ったままのパパさんから逃げるように離れて、ドーラちゃんの後ろに隠れます。
どうしよう、怒らせちゃったなら、謝ったほうがいいかな?
ドーラちゃんのお願いでも、あたしがしたことには違いないんだから。
でもパパさんの大事なドーラちゃんを危ない目にあわせた悪い子みたいに思われてたら、謝っても許してもらえないかも……。
こんな悪い子はドーラちゃんの側に置いておけない、なんて思われちゃってたら……。
謝りたいけど謝るのも怖くて立ちすくむあたしを、ドーラちゃんが優しく撫でてくれます。
「モモを、おこらないでくださいね?わたしが、おねがいしたんです!」
……あたしは、怒られて済むなら、それでもいいんだけど。
でもドーラちゃんのパパが、あたしのことどう思ってるか、よくわからないから。
ドーラちゃんのせいにするみたいに、隠れちゃってごめんね。
でも、かばってくれてありがとう。
そのあと、困ったみたいに笑ってドーラちゃんに謝ったパパさんは、全然怒ってはなかったみたいで。
あたしはほっとしたけど、ドーラちゃんは逆に焦って言い訳みたいなのを始めてて。
……ドーラちゃん、どうしたんだろう?
ドーラちゃんがこんなに焦ってるの、初めて見た。
自分が悪いみたいなこと言ってるけど、ドーラちゃんは悪くないのに。
ただのわがままでこんなことしたんじゃないって、パパさんだってきっとわかってるのに。
焦るドーラちゃんにパパさんが優しくお話をして、ドーラちゃんもなんとか落ち着いたみたいだけど。
「ドーラが、父さんの娘で、良かった」
最後にそう言われたドーラちゃんは、なんだか硬い顔をしていて。
……なんでだろう、ドーラちゃんはパパさんのこと、大好きなんだと思うけど。
だから助けたいんだし、こんなこともしたんだと思うけど。
大好きなパパさんにそう言われたのに、なんで、そんな顔する
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