終結 決勝トーナメントへ
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『そこの戦車。止まりなさい。』
ふぅ〜ん。
ここに一軍の下っぱを使っているんだ。
でもね。
わたしたちは囮なの。
本体に奇襲をかけるのは二軍の仕事だから。
『やっふぅ〜。やっぱり楽しいね。さぁ、どんどん倒していこぉ。』
ヤバい。
何処からか変な気配が。
私は回りを見渡しても異変がないことから他の戦車に乗っている人たちだと予想できた。
他と言うのは青葉の他の戦車のことです。
妙に戦意が高い気がします。
そもそもこんなに高いのはどうかしています。
たしかに青葉は戦闘狂の集団と聞かされていましたけど、ここまでとは思っていませんでした。
でも私が今乗っている戦車の長は特に問題はなさそうです。
それだけが救いといってはなんですけど救いです。
まぁ、戦車道をやる人は血の気も多いと言われますけど、他に比べれば強いだけと考えておけばいいでしょう。
そう考えておけば。
「玲菜。これからどおするの?回りに敵はいないみたいだけど。」
「そうね。桜なら敵の本陣向かって一直線なんだけど。でも私的には穏便にことを進めていければいいかなって思ってるんだけど。」
「そうなんだ。玲菜。お願いがあるの。」
「なに?」
「一時的にこの戦車の指揮権を頂戴。」
私は自分が何をいっているかを理解している。
当然、このようなことは緊急時であろうと認められるわけがない。
今、私が乗っているのは普通では乗ってはいけない他校の戦車。
この時点でルールを破っているのにこれ以上罪を重ねに行くようなものだ。
しかしなかにはそんなことを気にせず試合以外ではお構いなしの人もいるみたいだけどね。
それはそれで気にしないのもいいかもしれない。
「どおしてなの?」
「それは・・・。みどりと雪は私が倒したいから。ただそれだけなの。」
玲菜は少し考えたが何時もみたいに笑って
「いいよ。」
と告げた。
これには同じ戦車に乗っている全員が驚いていた。
「星見さん。よろしいのですか?」
「なにが?」
「そんな簡単に戦車を貸してしまって。それに詩音さんを疑う訳ではありませんけど、反乱を犯したのは詩音さんが所属する上越高校なのですよ。」
たしかにあの娘の言うことにも一理ある。
「たしかに上越高校が反乱を犯したわよ。でも詩音は私たちと同じ戦車に乗っているじゃない。それってつまり一時的とはいえ仲間ってことじゃないの?」
「そんなの横暴すぎます。今すぐにでも桜さんに連絡を「すればいいじゃない。」えっ?」
「連絡したら私はあなたたちを下ろして詩音と二人で敵地に向かいます。そして私が責任をとり辞める。これなら文句ないでしょ。」
なんでだろう。玲菜が凄く眩しく見えるよ。
そう言えば私が玲菜に引かれたときも本当になにかを感じたんだ。
今と同じようななにかを。
「そ
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