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ソードアート・オンライン 〜白の剣士〜
尋ね人
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俺はまたアルモニーのいる精神空間のなかにいた。ちなみにこの精神空間というのは俺が勝手に呼んでいるものだ。

「やはり、君の予想した通りだったな」

「ああ、まさかとは思ってはいたが・・・」

「どうする、このままでは恐らく・・・」

「わかっている、その時は何とかするさ」

何とかする。
その言葉が今はどれだけ無責任なものかはわかっている。人はすべてを救えるわけではない。常に救われる者もいれば間に合わず消えてしまう者もいる、それはこの仮想世界でも同じものだ。それを最初知らない甘い考えでいた俺のせいで仲間を死なせた。そして確信した、『自分はすべてを守れる英雄でもなければヒーローでもない』と。

しかし、それでも・・・。

俺は拳を握りしめ、精神空間を後にした。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

俺は目を開けると教会の中に戻った。言い忘れていたが、最初あの空間に入って以来色々と練習し今では目を閉じればあの空間に行けるまでになった。行く回数が増えたためかどうやらコツが掴めてきたらしい、このままいければいつかはいちいち空間に行かずとも頭の中の声だけで会話することができそうな気がする。
さて、話を戻そう。俺たちは昨日気を失ったユイを連れて教会に戻った。その翌日、教会に一人の女性プレイヤーが現れた。名はユリエールと名乗り、先ほどからキリトたちが話を聞いている。

「どんな感じだキリト?」

「どうやら軍の勢力が増したのはここ最近らしくてな、その台頭としてきたのが・・・」

「キバオウという男です」

キバオウ・・・、第一層攻略会議にいたあの関西弁のヤツか。そういやアイツ、俺やキリトみたいなβテスター組を随分と嫌ってたな。まったく・・・。

「随分と堕ちたもんだなァ、あの関西弁ヤロウ・・・」

「会ったことあるの?」

「まあな、それでそのキバオウがどうしたんだ?」

「この前の軍のプレイヤーで構成したパーティー覚えてる?」

「ああ、コーバッツたちの」

「それを行かせたのがキバオウって人なんだって」

「ハア!?どういうことだよ!?」

「軍の不満を抑えるためにやったキバオウの無茶な博打らしい」

「それで失敗した、と・・・」

ユリエールさんは静かにうなずいた。

「いかにハイレベルと言っても、もともと我々は攻略組の皆さんに比べれば力不足は否めません。結果、パーティーは敗退、隊長は死亡という最悪な結果になり、キバオウはその無謀さを強く糾弾されたのです。もう少しで彼を追放できるところまで行ったのですが・・・」

ユリエールさんはそこで一旦きると唇を噛んだ。

「三日前、追い詰められたキバオウは
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