妹達
Trick55_借りるしかできることねーから
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ラーリングではなく、別々のA・Tのパーツが組み合わされた
統一性の無いカラーリングになっていた。
(石の壁に似ているなら、これで無理矢理破ってやる!!)
スゥー、ハァー。一度大きな深呼吸を行い、隠れていた棚の影からでる。
「おや? 鬼ごっこの次はかくれんぼと思っていましたが、自分から出てくるんですね」
「・・・・」
「返事は無しですか。でもかくれんぼで見つかったからには、捕まってください。
あなたの背後関係などを教えてもらいます。超無理矢理にでも。
あなたには、もう出来ることなんてありません」
「出来る事ならある」
「へぇ・・」
「俺が・・出来る事は・・1つしかないから・・・俺はみんなの力を
借りるしかできることねーから」
それから、気を失うまでに絹旗が認識できたことは少ない。
能力を身につけてから、一度も食らった事のない爆発による衝撃と、体が壁にぶつかる衝撃だけだ。
信乃が実行したのは、炎の王の劣化再現。
荊のムチは窒素装甲を砕き
轟の「風車」は窒素を破壊した時の衝撃を吸収して熱エネルギーに変換
爆が破壊した窒素を取り込み、有機窒素を生成して「超爆発力」を引き起こす
Trick HOLE NINE HEAVEN'S DOOR
AEttir(アティール)
それはかつて、炎の王カズが、石の王へ反撃するときに使用した技だ。
「かはっ!」
自慢の窒素装甲は破壊され、正面から爆風を浴びて後ろへと飛ばされる。
幸いだったのが、壁にぶつかるまでに棚に何段かぶつかったために威力が弱まった事だけだ。
「ごめんな、お嬢さん。女性は傷つけたくなかったけど、優先順位は美雪が一番だから」
言い終わると同時に、A・Tに罅が入る。
その罅は少しずつ広がり、ガシャンと音を立てて破壊して落ちていった。
信乃が少女の近づいて確認したところ、完全に気を失っているが、体には骨にひびは入っていても
折れている個所はどこも無かった。
不完全な信乃が出した不完全な技。しかも擬似玉璽の複数をA・Tに
強制的に組み込み(もちろん調律無し)、無理矢理再現させた。
これらの理由から、本来の何十分の一しか威力が出せず、華奢な絹旗が大怪我をせずに
済んだのだ。
その代償として、信乃の全身には筋肉痛のような痛みと、足に軽度の打撲、A・Tは破壊された。
「美雪、打撲に効く薬って持っている?」
「あ、あるよ! すぐに塗るから!」
「俺じゃなくてこの子にな。
塗らなくてもいいから、薬を容器をこの子の側に置いてくれ」
「わかった・・・信乃はどうするの?」
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