第五十三話〜紡がれる新しき音色〜
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レッション』
その言葉が発せられた瞬間パラディンから薬莢が飛び、ライは引き金を引いた。
そして放たれた魔力弾が着弾する前に再び排莢が行われたパラディンの引き金をライは同じように引いていく。
それを繰り返すこと6回。都合マガジン1つを使い切って行われた射撃は、ゆりかごの底に人が1人通れるだけの入口を穿った。
『カートリッジ ロード』
「ゼストさん!」
エナジーウイングを再展開、スラッシュハーケンを引き抜いたライはゼストを呼び、ゆりかごの中に突入していく。
現れてから約10分でゆりかごに突入する2人。それを見ていた局員は唖然とした。今まで戦線を維持するしかできなかった戦況を、たった2人の魔導師がその流れを変えたのだから。
『八神部隊長!報告です!』
「今度は何や?!」
『アースラの方に保護を求めてきた魔導師が』
「?それが――」
『その魔導師ですが、報告のあった召喚士の少女でして。しかもライさんからデータを預かって来ていると』
「なんやて?!」
ライが現れてから数度目の驚き。そんなはやての前にロングアーチからライの送ってきたデータが現れる。
「――、ってなんやこれ?!」
ライから送られてきたデータには幾つかの指示と情報が内包されていた。
「『隊長2人とヴィータをゆりかご内部に突入させろ』、『ジェイル・スカリエッティは確実にゆりかご内にいる』、『保護を求めてきた中の1人、融合機・烈火の剣聖アギトは烈火の将・シグナムと相性が良い筈である。合流してからナイトメアフレームの対処に当たられたし』……なんでこんな情報をライ君が?」
更に口には出さなかったが、データの中には今戦闘を行っている部隊の約6割の部隊の命令権とナイトメアフレームに対する有効戦術と戦略のデータまで添付されていた。
このデータが送られてきたということは、ライは六課に今回の戦闘の大半を任せたといっても過言ではない。
しかも先程から陸の方で“何故か”敵部隊の損耗率が上がってきており、なのは達が抜けて空からガジェットの増援が増えても対処できる算段がはやての中に生まれてしまっていた。
「厄介なもん押し付けて!これが終わったら説教や!!」
大声で愚痴を吐きながら、はやては自分の職務を全うしようと動き出す。だが、彼女の表情に先程までの疲労感はなく、代わりに抑えようとしているがどうしても漏れてしまう笑顔があった。
ゆりかご・内部
突入を果たしたライとゼスト。2人は今、一本道の通路を進んでいた。時折ガジェットとナイトメアフレームに接敵したが、ガジェットをゼストが、ナイトメアフレームをライが墜としていき、危なげなく進んでいく。
それなり進んだところで、2人はT字
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