第五十三話〜紡がれる新しき音色〜
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類の機器は杜撰であるという予想がライの中にはあった。
その為、ライは今回爆弾を携行し使用した。結果的に、ライの予想は的を射ていたのか、予想通りの戦果を上げることが出来る。
もっとも予想が外れて退避されていたとしても、その間に敵の射程圏外まで移動することはできると踏んでいた為、そのこと自体をライは重要視していなかったが。
真っ直ぐ、ゆりかごに向かう2人。それを確認していた局員は、ゆりかごからの迎撃で2人がすぐに後退させられる姿を脳裏に浮かべた。
しかし、その光景はいつまで経っても訪れることはない。
2人は迎撃に向かってくるガジェットを切り裂き、ゆりかごからの迎撃も危なげなく躱していく。
その姿を映像で見ていたはやてはあることに気付く。
「ゆりかごからの攻撃が少ない?」
声にだしたのは確信を持っていたからこそ。
管理局側が想定していたよりもゆりかごから伸びる火線は少なく、ガジェットの迎撃行動と合わせてもゆりかごに取り付くことは容易に見える。
本来のゆりかごの武装が何の制限もなく使えたのなら、管理局側の予想通りライとゼストの2人が飛んでいる場所には、飛ぶ者の視界を埋め尽くす程の砲火が降っている。
しかしそれはあくまで制限がない状態での話である。
現在のゆりかごは、その本来の性能を引き出すための大規模な魔力を必要とするために衛星軌道上に上がろうとしている。ならば、今はどうなのか?
ロストロギアであるレリックを動力として使っていると言っても、ゆりかご自体も大規模なロストロギアである。ならば、ゆりかごを動かすだけの魔力を補うことはできても、武装を使用するだけの魔力は確保できていなかった。
ライはそれを敵の部隊配置と、先のジェイルの放送から予測していた為、今回の進撃方法をとっていた。
『ゆりかごよりガジェット群が接近。二十秒後に接触と予想』
「足止めをお願いします。僕は入口を作ります」
「了解した」
蒼月からの報告と視界に映る敵にも、表情を変えることなくライは指示を飛ばす。
短いやりとりの後、ゼストが加速しライより先にガジェットと交戦を始める。その戦闘を回避するように飛び続け、ライはゆりかごの底に到着する。
到着と同時にライは左手のスラッシュハーケンを打ち込み、ゆりかごの底に立つ。上下が逆さまの状態でエナジーウイングを一度格納すると、空いている右手にMVSを起動させた蒼月を展開する。
「……」
確かめるような仕草でライはゆりかごの底に刀身を食い込ませる。あまり抵抗を感じることなく刀身が埋まりきったところで一度蒼月を引き抜き、今度はパラディンをヴァリスの形態で展開する。
銃口を自分から少し離れた位置に向けると、パラディンから機械音声が発せられる。
『コンプ
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