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東方攻勢録
第三話
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いといけないって思ってたところだし」

「なるほど……まあ偵察に行くくらいなら、少人数でもいいわね」

「そうね……じゃあ十分後、中庭に集まって頂戴」


一同は軽い打ち合わせを終え、準備のため解散した。




十分後、中庭に集合した一同だったが、なぜかその中に黒髪のロングヘアーの人物が混ざっていた。


「……なぜあなたがいるの?」

「なにって、部下が戦場に出るのよ? ついて行かないわけないじゃない」

「ごめんなさいね。姫様に聞かれてたみたいで、言うことを聞かないのよ」

「あたりまえよ」


そう言って、月の姫様は踏ん反りかえっていた。


「本音を言うと?」

「妹紅ばかりにいいところ見せられたくないから」

「……そんな事だろうと思いましたよ」

「まあいいじゃない。で?博麗神社の偵察でしょ?さっさと終わらせてしまおうじゃないの」

「姫様、一応敵の規模がわからないのですから、慎重にお願いしますね」

「わかってるわ」


自信ありげにしゃべる輝夜だったが、誰もが心配していた。


「じゃあ行きましょうか」

「ええ」


紫がスキマを展開させると、一同はゆっくりと中に入って行った。











スキマを抜けると、そこは博麗神社周辺の森の中だった。

辺りに人や妖怪の気配はなく、辺りは木々が静かに立っていた。紫達は警戒をしながらもゆっくりと進んでいく。

数分後、目の前には半透明のカーテンみたいなものが現れていた。


「これが結界かしら?」

「ええ。やっぱり効力が薄くなってたわね……波打ってる」


霊夢は結界のそばに近寄ると、お祓い棒で結界をつつく。すると、結界は神秘的な音と共にスッと消え去った。

手をかざし通れるようになったのを確認すると、一同は再び歩き始めた。


「この結界に反応があったのよね?」

「ええ。感覚的には突き破る感じかしら」

「突き破る……革命軍にも結界を解ける人物がいたのかしら?」

「それはどうかな……結界が弱くなっていたのもあるし、少し強力な攻撃で破壊されてもおかしくはなかったからなぁ」

「とにかく神社に行ってみればわかることよ。ほら、見えてきた」


森の先には茶色い木製の建物が見え始めていた。赤い鳥居もかすかに見えている。

森を抜け神社に近寄った紫達は、辺りを見渡して異変がないか調べ始めた。しかし、どこを見ても革命軍の姿は見当たらない。


「誰もいないわね……」

「……気のせいだったのかな? でも、そんなはずは……」

「ちょっと! あんた達こっちに来なさい!!」


神社の裏側を探していた
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