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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第185話】
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……どうせ、自分が煽ったのが悪いと思って叩き返さなかったのだろ?」


 つまらなさそうにそう言う篠ノ之は、一度視線を俺に移すが直ぐに天井を見上げる。


「……あいつがお前に何を言ったかまでは詳しくは聞いてない。 ……だがな、人は落ち込んでる時にやる気を出させるのは【負の感情】だと俺は思ってる。 ……わざとそう言って、美冬はお前にも発破かけたんじゃねぇのか? ……真相は、美冬にしかわからないがな」

「…………」

「どちらにせよ、あいつが叩かなかった理由は空手の精神だろう。 【空手に先手なし】――だったか、だからあいつが先に手を出す状況何か、俺がエロい事を考えてそれを咎める時ぐらいしかないんだよ。 ……もし、それを破る事態があるとするなら――美冬自身の逆鱗に触れた時ぐらいだろうな」


 ……まあ、美冬の逆鱗に触れる状況ってのは家族や自分の大事な人が何かされたとかだろうな。

 ……まあ、その時は俺の逆鱗にも触れる訳だからそいつにとっては地獄よりキツいことになるだろうが。


「話は逸れたが、とりあえずお前が俺の事を嫌う理由が軟弱な不埒者だからって訳だな」

「……そうだ。 ……別に、言ったからといって私は謝らないぞ、聞いたのはお前だからな」

「別に謝れなんて言ってないだろ? ……まあお前がどれだけ一夏を神格化してるかが何となくわかった気がするがな。 ……篠ノ之、世界は広いんだ。 【男は何も、俺や一夏だけじゃないって事】を覚えてればいいさ」

「……ふん。 少々無駄話が過ぎたようだ。 ……私には、一夏以上の男なんか見たことがない」


 そう言うや、篠ノ之は歩いてその場を去っていく。

 ……人の価値観ってやつは、そうそう変えることが出来ないって事だな。

 その後ろ姿を俺は見送ると、鈴音の部屋へと再度向かった――。
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