第十話 友情
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レネが何か言ってるけど全力スルーだ。
「……ねぇ? 聞いてる?」
「え!? あ、すまん。聞いてなかった」
(マスター? 話を聞いてくださいよぉー(泣))
セレネとなんだかんだ言い合っていた途中に、バニングスが話しかけてきていたらしい。
俺が話を聞いていなかったことに少しムスッとした表情を見せるが、ちゃんと話をし直してくれる。引き続き何かセレネが言ってるかスルーだ。
「大地。あなた、なのはが悩んでる理由知ってる?」
「……何でそう思うんだ?」
「なんとなくよ」
これが女の勘ってやつか……。末恐ろしいな……。
そんな事を思っているとバニングスはフェンスの方に向かい、空を見上げ始める。
「教室ではなのはに当たっちゃったけど、すずかと話をして待つことに決めたの」
「……そうか」
「どんな事があってもあたし達は友達だし、いつかは話してくれるって信じてるから」
「……そうだな」
そっけない返事だとは思うが、自分がこれ以上突っ込む必要もない。
バニングスは自分がどうするべきかをちゃんと自分で見つけてる。これ以上自分が何かを付け加えるのは余計なお節介なだけだろう。
「よし、じゃあ先戻ってるぞ」
「……分かった」
そう言って俺は屋上の扉を開ける。少し心配だが……
「大地。心配してくれてありがとう」
「ん? 気にすんなよ。友達だろ?」
あれだけ笑顔になれるんだったら、もう大丈夫なんだろう。
そんなことを思いながら騒がしく鳴り出した携帯に出るのだった……。
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