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八条学園怪異譚
第四十七話 洋館ではその二
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「おばさんみたいで」
「お母さんは子供いるからね」
「そうよ、私彼氏が出来たこともないのよ」
「大丈夫よ、愛実ちゃんならね」
「私なら?」
「絶対にいい相手が見つかるから」
 愛実にこう笑顔で言うのだった。
「絶対にね」
「そうなればいいけれどね」
「大丈夫よ、可愛いだけじゃなくて」
 愛実の外見のことも言うが今の主題はそこではなかった。
「そのお母さん属性もあるから」
「お母さんだからなの」
「お事の子はまずお母さんかお姉ちゃんなのよ」
「その二つなのね」
「そう、妹の場合もあるけれど」
 あるジャンルのゲームでの定番設定の一つである、これが義理であった場合その淫靡さはさらに増すと言える。
「身近からだから」
「それでなのね」
「そう、だから愛実ちゃんもね」
「普通になのね」
「そうよ、いい人出て来るから。ただ」
「ただ?」
「中には変な奴もいるからね」
 出て来るのは善人だけではないというのだ。世の中は様々な人間がいるからだ。
「とんでもないのが」
「ろくでなしね」
「そうよ、いるからね」
 だからだというのだ。
「注意してね」
「悪い男ね」
 今度はこう言う愛実だった、それも眉を曇らせて。
「そういうが出たらなの」
「うちのクラスは精々ドスケベ位だけれど」
 クラスメイトの娘は笑ってこんなことも話した。
「それでもいるからね」
「そうよね、お店のお客さんでもね」
 愛実は自分の店のことから考えた、やはり生粋のお店の娘であり考えもそこからはじまることが多く今回もそうなのだ。
「いるからね、そういう人」
「ヤクザ屋さんとかも来るでしょ」
「お断りにしてるけれどね」
 暴力団員お断りというのだ。
「それでもね」
「クレーマーとかよね」
「言いがかりつけてきたりちょっとしたことで怒鳴り散らす人とかいるわ」
「そうみたいね、お店には」
「化学調味料使うなとか言って店の中で喚く新聞記者とかね」
 そうした輩もいたというのだ。
「もうね、黒いスーツでオールバックでね柄の悪い自称刑事も連れてね」
「国家権力までつけてるの、マスコミが」
「そうなのよ、もうお店の中で滅茶苦茶喚いたからね」
「営業妨害よね」
「たまたまそこにいた常連のお客さんがその状況携帯で録画してユーチューブに流して週刊誌にもメールで送ったのよ」
 そうしたというのだ。
「それでその記者問題になったけれどね」
「というかそれ新聞記者だったのね」
「そうだったの、南北新聞とかいうね」
「そこ全国誌じゃない」
 日本中で発行されている新聞だ、大手と言っていい。
「そこの記者だったの」
「料理の取材とか行って来てね」
「新聞記者にもそんなゴロツキみたいなのがいるのね」
「ヤクザ屋さんより
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