第一章 平凡な日常
28、お正月……のはずだけど
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に収まってしまった。
因みに要、座ってすぐにカルタの配置を記憶してしまっていた。
恐るべし天才。
その後も、福笑いやら凧揚げやらと何戦かやったが、全てキャバッローネが勝利を納めてしまった。
「次で最後だ」
「嘘ー!?」
ツナの絶叫も空しく、最後の競技に入ろうと言うときだった。
ディーノが待ったをかけた。
「確かにオレ達も大人気なかったし、ハンデくらいやろうぜ」
その時リボーンの目が怪しく光ったのをツナは見逃さなかった。
「なら今までのはチャラだ。次の勝負で負けた方は1億な」
「金額上がったー!?」
「最後は餅つきだ。オレにうまい餡ころ餅を食わせろ」
この瞬間、ツナは勝利を確信した。
何故ならキャバッローネは皆イタリア人。
正しい餅つきなんて知るはずがない。
そう思っていた。
しかし彼は見逃していた。
要と銀と言う存在を。
「お前ら、負けたくなかったらオレの言う通りにやれ。うまい餅の作り方教えてやる」
そして、図らずして要と銀による餅つき教室が始まった。
数分後。
各々で作り終え、お披露目となった。
「まずはツナのチーム」
ツナが箱を開ける。
が、そこから立ち上ったのは紫色の煙。
そう。
いつの間にやらビアンキが参戦していたのだ。
「ディーノ、早く出せ」
ちょいキレ気味のリボーンに言われ、慌ててディーノは箱を開けた。
中にあったのは、綺麗に整えられた餡こ餅。
「うむ、やはり霜月をそっちに入れたのは正解だったな」
「てことは」
「キャバッローネの勝ちだぞ」
そんなわけで、ボンゴレ式お正月は幕を閉じた。
気付けば、空は茜色に染まっていた。
「んー……そろそろ晩飯の用意しねぇとな。銀、食ってくか?」
「ああ」
「そっか、霜月さん独り暮らしだもんね」
ツナが心惜しそうに呟いた。
その言葉に、山本も寂しそうな顔をする。
まだ遊んでいたい、それが本音なのだ。
しかしまぁ、空気が読めない人間と言うものが必ず一人はいるわけで。
「あなたが一人暮らしと言うのは、初耳ですね」
もちろん、始めにスルーされて以来一言も発していないやちるである。
と言うより、要の一人暮らしなど彼女と少しでも関わりがあれば知っている事実なわけで。
「やちるちゃん、知らなかったんだ……」
ツナを含む殆どが、それこそ初耳だったりするわけで。
「西条考古学院のこともありますが、随分と長い間独り暮らしのようですね。なぜ親御さんと暮らさな……」
突然言葉を切ったやちる。
いや、正確には“切らされた”のだ。
夥しい
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