暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
45話:冬といえば雪
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こう」
「そうだな。それじゃ悪いが、先にいかせてもらうよ」
「う、うん…」
「って士にクロノ!僕をバインドしたまま引きずって行くんじゃない!せめてバインド解いてよ!ねぇ!」

俺とクロノは手早く準備を済ませ、温泉へ向かう。勿論、大きな荷物(ユーノ)も忘れずに持って(引きずって)いく。足下が騒がしいが、この際気にしない。








綺麗にした体をゆっくりと湯船に沈めていき、同時に息を吐き出す。肩まで浸かったら、一度呼吸をして体の緊張を緩める。

「うん、やはりこの世界のこういう文化はいいもんだな」
「お、いい事言うなクロノ」

同時に入ってきたクロノも、リラックスした様子だ。そう言えばミッドでは温泉とかはあまりないのだろうか。さすがに風呂の概念はあるだろうが、そこら辺の事は聞いてないな。

「どうして僕ばっかあんな扱いをされなきゃいけないんだ……」

そう言って鼻の辺りまで浸るのは勿論ユーノ。その表情は、結構不満気であった。

「仕方ないだろ、何せ君には前科があるんだから」
「そもそも、お前がなのはに本当の事を言わなかったからあんな事になったんだろうが」

ユーノが元々人間で、性別が男だと知っていれば、なのはだってフォローしてくれただろうに。

「それは…そうだけど……」
「結局は自業自得だってことだ」
「ぐっ……」

俺の一言に声を詰まらせ、ユーノはそっぽを向く。

「まぁ事実だから擁護することもできないな…」
「………(ブクブク)」
「あ、沈んだ」

そしてクロノの言葉が止めだったのか、ユーノはそっぽを向いたまま頭まで湯船に浸ける。吐き出す息は泡となって浮き上がってくる。

「っておい、ユーノマナー違反だそれは」
「ぶはっ!」

さすがにそれは見過ごせず、頭を掴んで持ち上げる。息のできなかったユーノは、少し大げさに肩を上下させていた。

「温泉で頭まで浸かるのはダメだぞ」
「……はい…」

ユーノはそっぽを向いたまま返事を返す。そんなに気にしてんのかよ。

「過去は所詮過去。そこまで気にする必要はないんじゃないか?」
「気にさせているのは誰だとおもってるんだよ…」

その様子を見て笑みを浮かべながらクロノが述べる。

「にしてもよ」
「ん?」
「どうかした?」

湯船の淵に腕を置きながら、二人に声をかける。

「男三人の風呂シーンとか…絵にならんな」
「それは言わない方がいいじゃないかな…?」
「確かに…」

こうして男三人の湯煙物語はもう少し続いて行く。


















旅館の人々が寝静まる深夜。周りから聞こえる音は、木が風で揺れる音ぐらい。
しんしんと降る
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