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クラディールに憑依しました
ボス戦の準備をしました
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 水面を揺らし、アスナがバスタブから片足を出した所でシリカが引き止めた。


「待って下さい、場所は次の階層、第四十七層なんです…………それに、制限時間もあるみたいで…………」
「詳しく聞かせて」


 落ち着いたアスナは改めてバスタブに入り直す。


「昨日アルゴさんに聞いたんですけど、クラディールさんはずっと前から使い魔に関するクエストを調べる様に、アルゴさんに依頼してたそうなんです。
 それでピナの様に死んだ使い魔が落とすアイテムが『心』で、これが『形見』になると…………恐らく時間切れだろうと」

「…………そう。今日のボス戦はスピード勝負ね。
 ――――それにしても、クラディールは相変わらずね、復活クエストがあるの知ってて、黙ってるなんて」
「…………まだ不確定な情報ですし、下手な希望を持たせたくないんじゃないかって…………時間切れもありますから」

「そっか…………そうだよね、わたしもまだまだだなぁ、目先の事ばっかりで、もっと先の事を考えないと」
「クラディールさんが言ってました、SAOをクリアするのは三年掛かるって――――みんな卒業して中学でも会えないって、
 実際もう小学校の卒業式も終わって、後一ヶ月で夏休みですよね…………早いですよね――――時間が経つのって」

「このデスゲームが始まってから七ヶ月、今日クリアすれば四十七層――――三年も掛かるとは思えないわ」
「…………第二十五層のボスを覚えてますか?」
「攻略組に死傷者が多く出たボスね――――良く覚えてるわ」

「あの時も言ってたんです、第二十五層はクォーターポイントだから――――絶対に何か仕掛けてくるって」
「…………次のクォーターポイント、第五十層のボスも危険だって事?」
「冗談半分で言ってました、茅場なら攻略組が半壊するぐらいはやるんじゃないかって」

「…………もしかしたら撤退も視野に入れないといけない……か…………でも、わたしが指揮できるのはフィールドボスまでだし、
 フロアボス戦は団長に指揮権があるから、頃合いを見計らって進言するしかないかな…………」

「――――あ、そろそろ時間ですよね、早く上がらないと」
「うん。頑張るからね」
「はい、頑張ってください」


 タイムリミットまで後二日。
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