暇を持て余した神々の遊びだったり……
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「そうだ! 外、こんなゆるい雨の日こそ外に出よう!」
「外だぁ? 寝言言ってんじゃねぇよ。」
確かに雨はきつくはないが降っているのには変わりはない。
「でもでも、こんな日だからこそ何か発見があるかも!」
レイが反論するように言う。俺は個人的に雨は嫌いだ。手が塞がるし所々雨に濡れるし。
「雨に濡れるくらいなら筋トレしている方がいい。」
「あんたはいつもしてるでしょ……」
上腕二頭筋の神の言葉にレイが呆れたように言う。
コイツめんどくさいけどなんだかんだ意見の合う奴だ。
おっと、一応天にも聞いておくか……
「天、あいつはああ言ってるがどうする?」
「わ、私は行きたいかな? みんなでの初めてのお出かけだし……」
「おい者共、さっさと出かける準備するぞ!」
「なんでぇ!?」
準備をするように呼びかけるとレイが驚いたように聞く。
いや、なんでって、天の意見ですからねぇ…………
「なんでって、天の意見だからなぁ……」
「なんで私の誘いは否定して天使の言う事を受け入れるのよ!?」
「なんでって、天の意見だからなぁ……」
「二度言った!?」
レイがのたうち回る。お前は小学生か……
今はアパートの前、俺たちは四人、いや二人で立っていた。
「って、お前らも歩けよ!!」
「だって歩くのめんどくさいし、」
「雨に濡れたくないしな、」
レイは消しゴムに入って、上腕二頭筋の神は俺の上腕二頭筋に入っている。
ふと横から可愛らしい笑い声が聞こえた。
「ははは、二人ともしょうがないね、二人で頑張って歩こうよ。」
「おい、レイ、上腕二頭筋の神、無理しなくていいぞ、そこにいとけよ。って言うか居て下さい、って言うか帰ってもいいですよ?」
「どんだけ天使好きなんだよ!?」
「まったく、天万は……」
上腕二頭筋の神にはツッコまれ、レイに呆れられた。何故だ……?
因みに天は羽をしまっている。しまえるんだ。それ……
「ああ、そうだ、これを渡しておくよ。」
消しゴムからレイが出てきて俺に何かを渡す。
「眼鏡……?」
「それは神的眼鏡。それを天万がかけると神的目線に入って街をさまよう我々以外の神が見えるよ。範囲は五メートル位だけどね、」
初めて聞いた単語が幾つかあったが言葉がそのまま過ぎて意味がわかってしまう。
「それではご機嫌よう! ドロン!」
レイはそう言いながら消しゴムに飛び込む。気持ち良さそうだな、何も恐れずに飛び込めるなんて、
「よし、天、行こうぜ。」
「う、うん!」
そして俺たちは歩き始めた。
歩いた。歩いた。歩き終わった。
「特に、何も見つからんな……」
「そうなの?」
俺たち(主に俺と天)は
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