キラーパンサーに転生
11ザイルくんと戦います
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また洞窟の外に出て、せっかく暖まった体が冷えないように、またどんどんドーラちゃんが魔物を倒してくれて、どんどん先に進んで氷の館に着きました。
カギのかかった扉は、盗賊のカギの技法でドーラちゃんが開けて。
「ドーラ……。大丈夫、よね……?」
ベラさんがまたなにか心配してるけど、どうしたのかな?
中に入るのが、怖いのかな?
「だいじょうぶです!さんにんでたたかうのも、なれてきましたから!すこしくらい、あいてが、つよくても!」
うん、そうだよね!
確かにこの中の魔物は、外よりも強かったと思うけど。
練習を通してつちかったあたしたちのキズナの前には、ちょっと手強いくらいの相手なんて、敵じゃないよ!
ベラさん、大丈夫だから!
だから安心して、先に進もう?
あたしもお話はできないけど、そんな気持ちを込めてベラさんを見つめて。
「……そうね!そのために、来たんだものね!よーし、行きましょうか!」
うん、行こう、ベラさん!
気合いを入れ直した様子のベラさんが、扉の開いた館の中に足を踏み入れて。
「ザイルは、どっちかしら……って、きゃー!?」
氷の床で足を滑らせて、そのまま滑っていってしまいました。
あ、ベラさんが、ベラさんが!
一人で滑って行っちゃった!
ドーラちゃん、どうしよう!?
早く、助けに行かないと!!
ベラさんは心配だけどあたしが勝手に追いかけるわけにはいかないし、ベラさんの悲鳴を聞きながら焦ってドーラちゃんの顔を見上げると。
「モモ、いきますよ!まものもでるだろうし、ベラさんをひとりには、できません!」
「ニャッ!」
うん、ベラさんだって弱くはないけど、一人じゃやっぱり危ないもんね!
早く追いかけて、追いつかなくちゃね!
あたしたちは、仲間だもんね!
四つ足で氷の上を滑るなんて前世も含めて初めての体験だったけど、必死になってバランスを取りながら、先に行くドーラちゃんのあとを追いかけます。
ドーラちゃんとベラさんがなにかを叫び合ってるみたいなのを、聞いてる余裕はなかったけど。
なんとか転ばないで落とし穴までたどり着いて、そのままドーラちゃんに続いて穴に落ちていきます。
氷を滑るのは慣れないけど、これくらいの高さを落ちるのなら問題ないから。
猫科のケモノらしく余裕で着地を決めようとしたところを、ドーラちゃんに受け止められます。
あ、そっか。
ドーラちゃんのあとから落ちたんだから、ドーラちゃんの上に落ちるってことだよね。
ありがとう、ドーラちゃん!
ベラさんは、どうしたのかな?
なんだか、姿が見えないみたいだけど。
一人で先に進んじゃったのかな?
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