第七話 空想の館への招待状
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ナ「着いたーーーーーっ!!」
ハ「たーーーっ!!」
調査をしてほしい館は、三階建ての赤と茶色のレンガ造りの館。見た目はどこかの金持ちが住んでいそうな建物。が、昼だと言うのに館の周りだけなぜか不気味な雰囲気を漂わせている。館にはもう五年以上誰も住んでいないらしい。が、一ヶ月ほど前に、この館を買った者たちが現れたそうだ。だが、その館を買った者達はここに住んでから一度も館から出て来ていないらしい・・・
エ「噂だと、館に取り憑いていた悪霊に食べられたのではないかと・・・」
ル&ウェ「ひぃぃぃぃぃっ!!」
ルーシィとウェンディが顔を青くする。俺は「はぁ。」と小さくため息をつき、肩を竦めると、
シ「こんな平和な世界に幽霊や妖怪なんて存在するわけ訳ないだろ。その館を買った人たち、一度も館から出て来ていなかったから、腹でも空かして倒れてるだけだろ。早く調査終わらすぞ。」
俺は館のでかい扉を開けて、館の中へ入った。
グ「幽霊や妖怪は街にはいなくても、俺たちのすぐ近くでは存在するんだよな。」
ウェ「今はいないですけどね。」
館に入ったのと同時に、グレイとウェンディの会話が聞こえたのはたぶん空耳だ。
館の中はとても人が住んでいるとは思えないくらい真っ暗だった。暗がりでも、天井にぶら下がっているシャンデリアだけは見えた。
ル「あ、あのぉ〜、だ、誰か、いませんかぁ〜?」
闇の中にルーシィの声が響く。それとほぼ同時に、天井のシャンデリアに明かりが点いた。暗闇に目がなれていたせいで、すごく眩しく感じる。俺たちは手で目を覆う。
?「ようこそ。空想の館に。」
上から声がした。手を除けて上を見ると、館の二階へ上がるための木製の階段の所に、六人の男女がいた。六人の男女はまるで一致しているかのようにゆっくり階段を一段一段下りる。
?2「我等、永遠に空想を追う者。」
階段を一段一段下りながら、一人の女が口を開く。
?3「我等、永遠に他人の空想を見続ける者。」
?4「我等、永遠に空想を語り続ける者。」
?5「我等、永遠に現実を嫌う者・・・」
?6「我等、永遠に現実から離れ行く者。」
次から次へと、階段を一段一段下りながら口を開いては何かを呟いていく。が、決して一致は崩れない。そして、
?「そして我等、いつか空想を現実にさせる者。」
六人の男女の中で一番リーダー格っぽい男の声が館内に響き渡り、それと同時に、六人の男
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