第一章 平凡な日常
24、お買い物は慎重に
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現在の居場所は、並盛商店街。
隣にいるのは凪。
まずは、ここに至るまでの経緯を話すことから始めよう。
事は、昨日の夜に遡る。
†‡†‡†‡†‡†‡
夜、パソコンのフリーのホラーゲームをやっていると、ケータイが鳴った。
確認してみると、凪からだった。
〈Dear 要
From 凪
夜遅くにごめんね。明日、暇かな?
よかったら、一緒に買い物に行かない?〉
即返信。
〈Dear 凪
From 要
いいぜ、オレは全然オッケーだ!〉
送信。
そして数秒後に鳴るケータイ。
……早!?
〈Dear 要
From 凪
よかった。それじゃ、明日の11時に、並盛商店街の北口で待ってるね〉
†‡†‡†‡†‡†‡
てなことがありましてね。
だからオレはここにいる。
「要、なにか買いたいものある?」
不意に、凪が聞いてくる。
「いやぁ、ラ・ナミモリーヌのチーズケーキ以外は特に無いぜ? そういう凪こそ、買いたいもんがあるからオレを誘ったんじゃねぇのか?」
「…………うん。この前見つけて、それで、要と一緒に買いたかったから」
俯きがちな凪に服の袖を引かれ、オレはそのあとをついていった。
そして、歩くこと約10分。
「ここ……。お気に入りのお店」
凪に連れられてやってきたお店。
そこはなんとファンシーショップだった。
いや別に、クールなお店を期待してた訳じゃねぇよ?
そりゃね、オレと真逆なTHE 女の子である凪のお気に入りなんだからな、クールな訳がねぇよ。
「ごめんね要。こういうお店は苦手かもしれないけど」
「お前のお気に入りで入れないお店なんか無い(゚ω゚)b」
「目が明後日の方向向いてるよ……?」
すみません、嘘つきました。
なんだかんだでファンシーショップは抵抗あります。
けど入るに決まってるだろ!
ガラン
カウベルのような音が鳴る。
やはりと言うか、店内はピンクとかオレンジとかが多い。
そして、凪が見せたのは――――
「ペンダント?」
ハートの形をした、2つで一対のペンダントだった。
片方は大きく、中が空いたハートの型だ。
対してもう1つは、小さく隙間の無いハート。
2つを合わせることで、隙間の無い大きなハートが出来上がる。
「これを見つけたときね、要のことを思い出したの。ずっと一人だった私の心を埋めてくれた、大好きな要を」
違う。
それは違うぜ凪。
「心を埋めてもらったのは、むしろオレの方だ。
よし、買おうぜ。せっかく凪が見つけてくれたんだもんな
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