妹達
Trick53_このメッセージ、遺言にも見える
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たから・・・・
私は決めたわ。あの子達を救うために全てを掛けると。
だから美雪。無事に帰ってこられたら、一緒に食事に行きましょう。
楽しみにしているわ。
さようなら
「「・・・・・」」
メッセージの内容に沈黙する2人。
しばらくして美雪がやっとのことで言葉を紡いだ。
「な、なにこれ?」
「・・・・美雪、心当たりは?」
「あ、あるわけないで・・・あ!」
「どうした?」
「考えすぎかもしれないけど、1週間前に最後に会った時に、思いつめている感じがした」
「このメッセージを書くきっかけになる、何かがその時にはもうあったってことか。
美雪、この事は俺に任せ「私も行くよ」 美雪?」
「このメッセージ、遺言にも見える」
「・・・お前もそう感じたか」
「一応、医者だから。病状が末期の人が、何かに謝ったり意味の掴みにくい事を
話すのを聞いた事がある。
シノブちゃんも『私の最後の言葉』
『無事に帰ってこられたら、一緒に食事に行きましょう』
『さようなら』とか自分が無事で無い状況に立っているのを自覚している。
そんな状況の親友を放っておけない!」
「そんな状況ってのは、命の危険があるってことだろ?
戦闘力がないお前が行っても役に立たないだろ」
「戦闘力ならある。
医者として病気や怪我と戦う戦闘力!
これなら信乃よりも自信がある。
それに薬剤学の分野だけで言えば、師匠のカエルさんと同じぐらいだって言われてる。
緊急処置、応急処置が必要になるかもしれない。
それになにより、シノブちゃんは私にメッセージを送ったの!
信乃にだけ見せる集団なら他にもあったのに、それをしなかった。
私の力が必要だってことだよ!」
「あ〜、もういいや。こんなになったお前は、言う事聞かないってのは
俺が一番よく分かっているよ。この頑固者。
分かった。10分後に出発だ。すぐに準備しろ!」
「ん♪」
信乃はPCを操作した後、すぐに隣の部屋に向かう。
隣の部屋は信乃専用のラボ、A・Tの調整作成を行う場所だ。
「信乃、勝手に置いていかないってこと信じてるよ」
「わーってるよ。シノブさんがお前を必要としているってこと、俺も感じたから
一応連れて行ってやる。足手まといになるな! 早く準備しろ!!
あと服装は動きやすくて、身元の特定が出来づらいものにしろ。
顔を隠すものは俺が用意するから!」
「う、うん!!」
信乃の真剣な返事に少し困惑した美雪だが、すぐに着替え等の準備をする。
美雪は動きやすい服装に着換えた後にリビングに戻る。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ