楽園の塔
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「みゃあ、元気最強?」
「ミリアーナ!?」
エルザは少女『ミリアーナ』を見てショウに会った時のように驚愕の声を上げる。
「お前も魔法・・・を!?」
ミリアーナの右手首からにゅるにゅるとチューブが伸び、揺れる。
「久しぶり〜、エルちゃん」
「何をしている!?ルーシィとルーは私の仲間だ!」
エルザの言葉に、ミリアーナは不思議そうに首を傾げた。
「みゃあ?仲間?」
「僕達だって仲間だったでしょ?姉さん」
(仲間・・・だった?)
ショウの言葉にルーシィは縛られる痛みを堪えながら考える。
「う・・・ああ・・・」
それを聞いたエルザは小さく呻きながら震える。
そしてショウは、エルザを見つめた。
まるで、裏切者を見るような目で・・・。
「姉さんが俺達を裏切るまではね」
「・・・!」
エルザは震えながら、己の身を抱きしめる。
と、そこに新たに男が1人。
「そうエルザをいじめてやるな、ショウ」
「!?」
「ダンディな男は感情を抑えるモンだぜ。すっかり色っぽくなっちまいやがってヨ」
「ひっ!」
「四角!」
その男は先ほど、ナツとアルカの前に姿を現した四角男だった。
「そ、その声は、ウォーリー?」
驚愕の目で、驚愕の声で尋ねるエルザに『ウォーリー』と呼ばれた男は口を開く。
「気づかねぇのも無理はねぇ。狂犬ウォーリーと呼ばれてたあの頃に比べて、俺も『まる』くなったしな」
「お前も、魔法を・・・」
(まるくないよ・・・四角いよ・・・かくかくしてるよ・・・)
ウォーリーの言葉にルーはそんな事を考える。
相変わらず、緊張感とは疎そうな男だ。
「驚く事はない」
続けて、光と共に男が1人。
「コツさえつかめば誰にでも魔法が使える。なぁ、エルザ」
「シモン!?」
その男はグレイとジュビア、ティアと対峙していた巨漢『シモン』だった。
現れた4人・・・ショウ、ミリアーナ、ウォーリー、シモンを見て、ドサッと地面に落とされたルーシィとルーは声を上げる。
「エルザ・・・こいつら何なの!?」
「姉さんって・・・エルザ、こんなに兄弟いたの!?」
いや、姉さんと呼んでいるのはショウだけなのだが。
相変わらず、空気を読んでいるようで読んでいない男だ。
「本当の弟じゃない。かつての仲間達だ」
エルザのその言葉に、ルーシィは目を見開いた。
「仲間・・・って、エルザは幼い頃から妖精の尻尾にいたんでしょ!」
「違うよルーシィ。確かにエルザは幼い時からギルドにいたけど・・・僕より加入は遅いんだ!だから多分、ギルドに入る前っ
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