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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第38話 バルトマンの過去(前編)
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無事で」
「はい、ありがとうございます!!」
「そうか、ありがとうか。………だったら俺の願いを1つ………!?何!!」

不意に斧で受け止めるバルト。
その衝撃は今まで味わった事の無い、重い一撃だった。

「くそっ、誰だ!!」
「貴様………ワシの可愛い娘を人質に取るとは………生かしてはおけん!!」

「「は?」」

思わず声がかぶってしまうほど呆気に取られていた2人。

「………あれが親父か?」
「はい、すいません………」
「謝らんでいいが、デバイスを展開してるぞ?」
「嘘っ!?お父様、やめて!!」
「聞いちゃいねえな、取り敢えず黙らせる、悪いが多少の怪我は許せよ!!」

そう言って斧を構え、身構えるバルト。
そんなバルトに対してロレンスは容赦無く襲いかかった。

「うぐっ!?」

移動する際のスピードは自分よりも遅いとバルトは感じた。
だからこそ相手を甘く見てしまった。

「ほう、ワシの一撃をしっかり受け止めたのは貴様が初めてだ、先程の奴等とは違うみたいだな」
「そいつはどうも」

そう余裕そうに答えたものの、バルトには全く余裕は無かった。

(腕が痺れてやがる………なんて重い攻撃なんだよ………!!)

「さて、そのままの体制で居ると言う事はこのまま攻撃して良いという事かの?」
「まさか!!あまり俺を舐めんなよジジイ!!」

その言葉と同じタイミングで一気に放電するバルト。

「電気変換気質か!!」

直ぐに離れたロレンスは大事になる前に攻撃から逃げることが出来たため、あまりダメージを受けることは無かった。
しかし当然それを見逃すバルトでは無かった。

「もらった!!」

完全に後ろをとったバルトはそのまま斧で叩き切ろうとしたが………

「電気を使って動きを封じた後、その斧で一閃………暗殺術か………ますます放っておけんな」

バルトは理解出来なかった。

「かはっ!?」

完全に裏を取り、そのままとどめを刺すはずだった。
しかし腹部を見てみれば相手のデバイスが腹部を付いていた。

「甘いの………お前くらいの魔導師とは何度も戦っている。どう攻撃してくるかなんて手に取るように分かるんだよ」
「くっ、このお!!」

膝を地面に付きそうなのを何とか耐え、横薙ぎに斧を振るった。

「おっと」
「ボルティックランサー!!」

ステップして避けるロレンスに向かって飛んでいく。

「なんの!!」

しかしボルティックランサー全てを自分の双剣で斬り裂いた。

「はああああ!!」

スピードは自分の方が上。その事を忘れていなかったバルトは今度は自分から向かって行った。

「良い度胸だ!!退くのでは無く、あえて向かってくるとは!!
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