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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第38話 バルトマンの過去(前編)
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のぉ!!」

リーダーの男はバルトに向かって発砲するが、バルトは先ほど掴んだ男を盾代わりにした。

「貴様!!」
「怒るな、ほら、返してやるよ!!」

そう言ったバルトはリーダーに向かって盾に使っていた敵を投げつけた。

「き、貴様!?」
「終わりだ雑魚が」

リーダーが投げつけられた部下を抑え、バルトを見たときには既に斧が振り下ろされた瞬間であった………












「あの時はびっくりしたわ。全く魔法を使わず、銃を持っていた相手を制しちゃうんですもの」
「ああ、バルトさんならやりかねへんわぁ………」
「確かに………」
「バルトは昔からやんちゃだったんだね!!」
「まあ………ちょっとやんちゃとは違うと思うよヴィヴィオ」

フェイトがそう訂正するが当の本人はまるで聞いていなかった。

「やっぱりバルトは昔から強かったんだなぁ………」
「うれしい?」
「うん、一応パパだからね!!」

シャッハに元気よく答えるヴィヴィオ。

(娘か………あの人は子供苦手だと思っていたけどちゃんとパパやれてるんだ………)

とヴィヴィオの様子を見ながらそう思うカリム。

「それで………その後どうなったんですか?」
「その後ね………バルトにとってもしかしたら思い出したくない事かもね………」























「おかしい………」
「あの………何がですか?」
「人の気配が全くしない………奴の部下が援軍を要請した筈だ。………にしてはあまりにも時間がかかりすぎている」
「遠くから来ているんじゃないんですか?」
「敵国からか?しかもここは位置的に大体中心部。ここまで援軍を出せるとは考えられないし、だからこそここまでしっかり準備をして決行したんだろう。………となれば援軍は外で戦っている奴を呼ぶのが定石だろう。だからそんなに時間が掛からずに援軍が来るもんだと俺は考えていた。だが………」
「来ないですね………」
「外もさっきから静か過ぎる………一体どうなってるんだ?」

そう話しながらも警戒して一緒に歩く2人。

「お父様は大丈夫かしら………?」
「さあな。………だが敵の方が圧倒的に数が多い以上高望みはしない事だな」
「お父様………」

俯くカリムを無視し、辺りを警戒するバルト。

「ん?誰か来る」
「て、敵ですか!?」
「分からん。………だが、1人のようだ」
「1人………ですか?」


「カリムー!!!居たら返事をしてくれ−!!!」
「お父様!?お父様ー!!!」

「カリム!?カリムー!!!」

互いに呼ぶ声が聞こえたせいか声の主は徐々に近づいてくる。

「よかったな
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