試作
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で止めを刺す。
チルノの持つ中で最強のスペルカードだ。
そして今の魔理沙には立っている事がやっとだ、さっきのような無茶ももう出来そうに無い。避ける事はもう無理だろう。
「まさか…チルノにやられる日がくるとはな……」
―あきらめるのかい?あたしはそんな風にアンタに稽古つけた覚えは無いよ―
脳裏に緑色の髪をした悪霊、魅魔様の声が響く。
…………あきらめる?
―アンタは持ってるだろう?とっておきの恋の魔法を―
目の前にはチルノのレーザーが迫る。
でも、ミニ八卦路が無いと……
―忘れたのかい?特訓しただろう?幽香にやられてあたしに泣きついてきた時にさ……―
幽香、夢幻館に住んでいて初めて戦ったときに長極太レーザーで墜とされて、逃げ帰った相手だ。やられてしまったが、あの極太レーザーが忘れられずに何度も魅魔様の特訓の下で練習したけど結局ミニ八卦路を手にするときまで一度も放つことが出来なかった。さらに特訓している間に霊夢が幽香を倒していて、あの時の自分の無力さが情けなく辛かった。
でも、あの特訓があったからこそ、今は霊夢に追いつくことが出来るんだ……
……そうだ、私の恋の魔砲は、マスタースパークだけじゃない、あの時に必死で習得した……あの魔砲がある………
両足に力を込め、両手を前方に突き出し、まっすぐチルノを睨みつける。
見せてやる、私だけの、誰の真似でもない、霧雨魔理沙のマホウを!
「喰らえぇぇぇえええええええええ!ナァロォォォォォォォォッッ……スパァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァック!!!」
チルノの放ったレーザーが魔理沙に届く寸前、光り輝く一閃のレーザーが白く焼き、塗りつぶす。さらにその閃光は辺りの氷を砕き、チルノへと向かい、そして………
ピチュ―――――――――――――――――――――――――ン
二度目のチルノの墜ちる音が辺りに響いた。
まったく、何なんだぜ……チルノはどこかに消えちまったし、身体中痛いし、未だにここが何処か分からんし……とりあえずは……
「寝る」
寝て忘れることにした。
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「っていう夢をみたんだぜ」
「アンタは楽しそうでいいわねぇ」
「霊夢は夢を見ないのか?」
「………賽銭箱が一杯になった夢なら見た」
「はは、霊夢らしいな」
ある晴れた平和な幻想卿の朝、博麗神社はやっぱり平和だった。
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