暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第二部
魔術師たちの安寧
遠坂凛とアーチャー
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現在時刻は午前10時。
今日もそこそこの騒がしさで朝を過ごし、今はフェンサーを後ろに乗せバイクを走らせている。
朝食では玉子焼きに何をかけるかで戦争が始まりかけたが、フェンサーの『私日本人ではありませんの』の一言で終戦。
バイクを走らせている理由は、学園での事後処理の結果を聞くため直接遠坂邸まで出向こうとしているからだ。
わざわざ出向くのは、俺が凛の連絡先を知らないからである。
フェンサーにそう言ったら、何故か連絡先を交換しろなんていう別の任務まで背負うハメになった。
調べれば自宅番号くらいは分かるぞと言ったがそれでは意味ないらしく、このご時勢に携帯電話の一つくらい持っているはずだと聞く耳持たず。
断言しよう。コイツは、遠坂凛のアナログっぷりを嘗めている。
魔術師ながらも文明の利器というものに俺はそれなりに慣れ親しんでいるが、普通魔術師はそういった機械等に触れるのを極端に嫌う。
凛のソレも見事なもので、ぶっちゃけ機械音痴と言っていいレベルのあれは、恐らく家にテレビでもあれば奇跡に近いんではなかろうか。
ただ10年弱もの付き合いがありながら、連絡先の一つも知らないというのは問題あるかもしれない。
中学から同学の凛とは基本学校で顔を合わせるし、緊急案件があれば教会の言峰神父経由で伝えられたので不便はしていなかった。
改めてプライベートな連絡先交換が必要かと言われればそうでもない。
魔術師という点を抜きにしても友人ではあると思っているので、メールアドレスくらいなら知っていてもいいかもしれない。
思えば学校に何らかの理由で行けなくなり、かつ教会を利用することもできない状況というのは今回が初めてだ。
学園での事後処理に携わったのは、聖杯戦争監督官でもある言峰神父だろう。
ならば何故その本人に聞かないか。それは俺があの人を信用していないのと、教会への問い合わせが貸し一つになるのを避けてのことだ。
あの神父さんと知り合い少し話せば、容易に信用を置ける相手ではないことは誰にでも感じ取れる。
ちゃんとした話を聞ける保証などなく、後々に情報を聞いたことを減点対象とされては不都合しかない。
そんな理由もあり、少しでも早く正確な情報を得るために凛の元へと向かっている。
ちなみに最初から士郎は選択外。つまり論外である。
坂道を登った先、近隣では幽霊屋敷と名高い遠坂邸に到着。
凛の家に来るというのも実に久しぶりだ。
出会ってから数えても片手で足りるほどの訪問しかしていないが、初めて訪れたときから何も変わっていない。
とはいえ魔術師としての要件があるときしか訪れることはなく、今回もまたそうした来
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