第23話
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鎧を形成しているようだ。胸の中央には金色の宝玉が付いていて、これが核である事が分かるが、最も硬い部分も此所であると感じる。
「『赤龍帝の聖衣と言った所か』」
オレの口からドライグの声がする。いや、どちらかと言えばオレとドライグが文字通り一体化したと言った所か。ドライグが考えている事も記憶も見る事が出来る。そして歴代の赤龍帝だった人達の記憶も。
「イッセー?」
頭を抱えて伏せていた部長が顔を上げてオレを見て来た。
「『部長、すぐに終わらせて来ます』」
小宇宙を左腕に集中させ、歴代の赤龍帝で魔導士だった先輩が使っていた瞬間移動の魔法の記憶を呼び出し、ヴァーリの背後を取る。
「何!?」
今度は格闘技を極めていた先輩の記憶から最も有効的な突きの技を呼び出してヴァーリを背中に叩き込む。倍化の力を使う必要は無い。オレの肉体はドライグが神器に封じられる前とほぼ一緒だから。そして小宇宙はオレとドライグの一人と一匹分に膨れ上がっている。オレの拳はヴァーリの羽を、鎧を、そして肉体を砕く。
「ぐはっ!!」
地面に叩き付けられたヴァーリは気を失ったのか、鎧が消え去る。そこでオレの方の限界も訪れ、地面に落ちながら気を失う。
目を覚ますと、見覚えの無い天井が見える。ここは、何処だ?
「イッセー!?目が覚めたのね!!」
ドアが開く音が聞こえ、そちらの方に顔を向けると部長が驚いた顔をしていた。
「よかった。本当によかった」
そのままベッドに寝ているオレに抱きついて泣き始める。
「すみません、部長。状況が飲み込めないんですけど」
部長が落ち着く前にレイナーレもやってきて、やっぱり抱きつかれて泣かれた。それからしばらくして二人とも落ち着いてからあの後どうなったのかを聞いた。
簡単に纏めると、オレがヴァーリを倒した後、ヴァーリは仲間の孫悟空の子孫である美猴という人が連れ帰ったようだ。それから襲って来たのは『禍の団』と言う組織だったらしい。あれ?それってミルたん達が戦ってた悪の組織じゃなかったっけ?アザゼルさんやサーゼクス様が言うにはかなり戦力が少なかったと言っていたらしいからやっぱりミルたん達と戦っていた組織だと判断する。
それからギャスパーは部長の元に戻らず聖闘士に保護される事にしたそうだ。部長の元が嫌という訳では無く、あの事件の時に停止世界の邪眼を発動させられていた赤ん坊を自分で育ててあげたいかららしい。同じ停止世界の邪眼を持つ者どうしの苦労や付き合い方を傍で教えてあげたいのだそうだ。それから故郷に居る自分の逃がしてくれた幼なじみの保護を目標に小宇宙の鍛錬を続けるそうだ。それら全てが終わった時に、再び部長の眷属に
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