第22話
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ギャスパーが止めてくれたようだ。
「オレの小宇宙よ、燃え上がれ!!」
残りの体力と気力を振り絞り、小宇宙を燃やす。
「廬山百竜覇!!」
オレの小宇宙が百頭の龍となってヴァーリを飲み込んでいく。そのままオレは倒れる。もう意識を保つ分しか体力が残っていない。アレで倒せてなかったら終わりだ。
「やはりおもしろいな、赤龍帝。俺も少し本気を出した方が良さそうだ」
廬山百竜覇の爆発の中から、ぼろぼろになったヴァーリが現れる。仕留めきれていなかったか。
「俺が君に勝ったら、君とその周りにあるもの全てを半分にしよう」
「……全てを半分?ちっ、まさか」
「そのまさかだ。赤龍帝が全ての物を倍加出来るなら、白龍皇は全てを半分に出来る。質量も体積も寿命や記憶さえも」
「させるかよ!!」
残っていない体力を気合いだけで支えて立ち上がる。だが、それだけしか出来そうにない。どれだけ小宇宙を燃やしても拳を握る位しか出来そうにない。どうすれば良い?
そんなオレの足下に赤龍帝の篭手に付いている宝玉に似た宝玉が転がって来た。よく見ればヴァーリの鎧についている宝玉だった。ゲームなんかじゃ宝玉は何か力が籠っていたりする。じゃあ、神器の宝玉も力が籠っているんじゃないのか?ならこの宝玉を赤龍帝の篭手に嵌めれば、あいつの力が使えるんじゃないのか?
「なあ、ドライグ。神器は人の思いで進化するんだよな」
『ああ、そうだが』
「一個だけあいつを超えられるかもしれない事を思いついた。だけど、失敗すればたぶん消滅する。ドライグ、お前もな」
『何をするか知らんがやりたいならやれ。どうせこのままでは嬲り殺しにされるだけだ』
「賭けてくれるのか?」
『ああ、見せてみろ。人間の身で悪魔を超えたお前の覚悟を、思いを!!』
「よっしゃあああ!!」
拾った宝玉を赤龍帝の篭手に付いている宝玉に叩き付け、両方を砕き、そこに小宇宙を収束させる。
「ぬっ、がああああああああああああああああああああ!!」
『がああああああああああ!!』
全身がバラバラになりそうだ。ドライグも苦痛の叫び声を上げている。だけど、オレの考えは正しかった。コカビエルと戦った時、木場は相反する聖と魔を小宇宙によって一つにした。倍化と半減を司るドライグとアルビオンの力をオレの小宇宙で一つに纏め上げる。だが、そこで誤算が現れた。融合の土台になっている篭手が耐えきれそうにない。このままだとどうなるかが分からない。
何か使える物は無いのか?痛みと焦りから小宇宙が揺れ、融合が解けかかる。
そんな中、莫大な小宇宙に反応する様に黄金の欠片が落ちているのに気が付いた。直感がそれを求める。3歩も歩けば届く位置にあるそれを歩くだけの力が残ってい
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