一部【スサノオ】
九章【罪】
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近づいた姿。
「ログアウトだ!みんな、早くログアウトするんだ!!」
「するかよ…こんどはなッ!エクステンド、オズワルド!!!」
エクステンドしたジャックは間をおかずヒトガタへと銃を乱射する。
「……」
だが、その場から動くことなくそのすべてを剣で叩き斬るヒトガタ。
「ならッ!」
見事なコンビネーションだった。銃撃を対処している隙にヒトガタの無防備な背へと周り込むクラウリー。
「殺った!」
槍を全力で振り払うクラウリー。
「えっ!?」
しかしそこにヒトガタの姿はない。
「くそぅ…クラウリー君そこをどくんだ!!!」
ウォルターはナノロッドを振るいクラウリーがどいた瞬間に地面より大量の刃を出現させる。
そう、ヒトガタはちょうどクラウリーを真上から押しつぶそうと落下している最中だったのだ。
剣を構え、真下の剣を叩き割ろうとするヒトガタだが…
「バーストッ」
絶妙なタイミング。
ヒトガタを爆心地のより近くで刃を爆破するウォルター。
「油断しねぇ…」
更にそこへありったけの銃弾を浴びせるジャック。
「今度こそ!」
踏み出し、爆炎上がるなか一つ見える影…そこへ槍を突き立てるクラウリー。
「手ごたえあったわ!」
が…
嫌な感触。
何かに力強く捕まれているその感覚はまぎれもなくまだやつが生きている証拠。
次の瞬間、クラウリーは宙へと舞った。
《ユーザー【クラウリー】強制ログアウト確認…》
腕輪から流れるアナウンス音声と、
上空から真っ二つにされ、ナノマシンの起動停止に伴い崩壊を始めるクラウリーの身体。
「どんだけタフなんだ!?」
ドンッと凄まじい衝撃音を立て着地するヒトガタ。
その衝撃で爆炎は完全に掻き消される。
不気味なそのヒトガタの顔がゆらりと頭を上げる。
ジャックを見据えると、バカッっと開く口元。
その口元から白い煙が吐き出されると、その煙を残しヒトガタの姿が消える。
「ジャック君!」
「わかってるんだよッ!」
身構えるジャック。
しかし…
ザシュッという斬撃音と共に飛んだのはウォルターの首の方だった。
「ッ!?」
《ゲームマスター【ウォルター】強制ログアウト確認…》
《異常事態としフロンティア1から4まで警戒通達開始…》
膝から力なく崩れ落ちるウォルターの身体。
倒れこむとまた、ウォルターの身体は朽ち果てる。
「こいつは…まずいな…零!逃げるぞ!!!」
ゆらりと二人を品定めするように見比べるヒトガタ。
…俺が、止めたせいで。
自責の念にとらわれもはや周りが見えてない零。
「しっかりしろッ!!!!」
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