楽園の塔編
胡蝶の夢
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完全に消え去った。
「大丈夫です!ティアさんもそちらのマスターに口利きしてくれると言ってくださいました!」
「・・・は?」
一瞬思考が追いつかなくなった。
するとそこに、噂の本人が現れる。
「あら、ジュビアじゃない」
「ティアさん!」
やけに親しげだが、この2人って面識あったのか?とグレイが首を傾げる。
抗争ではグレイとルー以外に会っていないはずだし、有名なティア(ただし、いい意味で有名な訳ではない)の事を知っていたとしても、ここまで親しくはならないだろう。
ジュビアはグレイの方を向き、微笑んだ。
「ジュビアとティアさんは、先日お友達になったのです!」
ここがギルドだったら、その場にいた全員が叫んでいただろう。
ちなみにその叫びは『あのティアが敵だった奴を友達にしただと!?』という意味ではなく『あのティアに友達が出来ただと!?』という意味である。
「・・・何よ、その疑わしい目は」
「いや、だってよぉ・・・お前に友達が出来たなんて初めてじゃねーか?」
「失礼ね。ギルドに入る前は1人いたわよ」
「1人かよ!?・・・で、どんな奴だったんだ?」
「猫。濃いグレーの毛にアイスブルーの目の」
「それ・・・1人って数えていいのか?」
そんな会話をしていると、そんな3人の背後に巨漢の男が現れる。
それに気付いた3人はその男を見るように顔を少し上にあげた。
「あひぃ!」
「なっ!ジュビア!」
それと同時に、男はジュビアを叩き飛ばす。
「何だテメェ」
「消えたいのかしら?」
グレイとティアは男を睨みつける。
ティアに至っては、周りに客がいるのに殺気を放っていた。
「グレイ・フルバスターとティア=T=カトレーンだな」
確認するように男が言い、そこでかくかく男と声が重なった。
「エルザはどこにいる?」
「エルザはどこにいる?だゼ」
そんな事が起こっているとも知らないエルザ、ルーシィ、ルーは、カードでギャンブルを楽しんでいた。
「あっ!また勝ったよ!」
「きゃー!凄ーいエルザー!」
「ふふ・・・今日はついてるな」
既に何連勝もしているエルザに感嘆の声を上げるルーシィとルー。
「ディーラーチェンジだ」
「あ・・・ちょっと・・・」
すると、色黒肌の青年がディーラーを押し退け、エルザ達の前に立つ。
「今なら誰が相手でも負ける気がせんぞ」
「だね」
「うん」
エルザの言葉にガッツポーズをするルーシィと頷くルー。
「だったら特別なゲームを楽しまないか?賭けるものはコインじゃない」
そう言うと青年はエルザに向かって5枚のカードを表にして配る。
「D、E、A、T、H・・・|DEAT
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