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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第10話 「は、疾すぎ……る」
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可能性があります」
「ふむ……実は俺も朱里と同じこと考えていた。こちらに攻撃してきて、その後整然と退く。こちらは罠の可能性があって二の足を踏む……もしくは、本当に入口付近に罠を仕掛けておいて、それに掛かるのを見計らって、わざと姿を見せるようにして退く」
「…………ありえますね。虚実織り交ぜての策ですか」
「俺ならそうする。相手がそうしない可能性はないとは言えない。霞もいるしな」
「あっ…………だから、あの方法を?」

 盾二様が用意させている『油』と『玉』。
 そのために、ですか……

「出てくる兵力にもよるがな。そうだな……向こうを六万と過程して。その半分の三万ぐらいが突撃してくるなら……作戦通り『油』で行こう。全軍で来るなら『玉』を使う」
「『(ぎょく)』……本当に使うんですか?」
「本来は攻城用なんだがな。野戦にも使えるだろ。ただ……視界が悪くなるからし、音に対する事も言い含めておいてくれ」
「はい……愛紗さんたち武将の方、それに千人隊長、百人隊長には伝達済みです」
「よし…………ん?」

 ふと、盾二様が関の方角を見ました。
 そこには――

「やはり、一当しにきたか……出てくる数をできるだけ正確に捉えておくんだ。三万程度なら……霞が関で罠を仕掛けるかもしれん」
「了解しました!」
「全軍、並びに劉表に伝達! 敵が出てきたぞ! 当初の予定通り、防衛戦を開始する!」

 盾二様の宣言に。
 その場にいた伝令兵が、瞬時に駆けていきます。

 そして銅鑼の音が、規則正しく音を鳴らすのでした。




  ―― 趙雲 side ――




 銅鑼の音が鳴っている。
 あの銅鑼の音と回数は……

「よし。敵は予定通り関から討って出た! 防衛戦を開始する! 第三軍は劉表軍と共に防衛せよ!」

 私は馬に乗ったままで、横に走りながら兵たちを鼓舞していく。
 第三軍は一般兵が多い。
 第一軍や第二軍に比べ、実戦経験も少ない。

 だが、それはあくまで第一軍や第二軍が特殊であるのだ。
 他の諸侯の兵に比べても、遜色はない程度ではあると思っている。

「よいか! 柵を使って敵の勢いを受け止め、槍にて一人ひとり確実に倒せ! 弓隊は敵を足止めするのではなく、柵に向かってくる敵の間に矢を入れるように放つのだ! 連続で柵に飛び込ませるな! 柵が崩されそうな場合は、百人隊長の権限で押し返しても良い! ただし、周囲の百人隊長と連携して押し返せ! この戦、後ろに漏らしたら負けと思うのだ!」

 実際には第三軍の横の厚みは数十人、そして、その背後には劉表軍がいる。
 第三軍が漏らした敵は、劉表軍が殲滅することになっている。

「背後に劉表軍がいたとしても、漏らしたら桃香様の恥と思
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