暁 〜小説投稿サイト〜
少年と女神の物語
『東方の軍神』編
第十四話
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徒会の資料をまとめていた。

――――十分後――――

 俺は二人の手に治癒の術をかけていた。
 もちろん、二人とも治癒の術は使えるのだが、俺が使ったほうが圧倒的に早いのだ。
 怪我の症状は、調は指を軽く包丁で切った。ただし、両手のほぼ全ての指を、だ。どうやったら包丁を持つほうの手や親指まで切れるのだろう?
 次に切歌だが、こちらは軽い火傷。フライパンを使う際にミスってしまったそうだ。

「にしても、あれだけの状況を作っておきながらこの程度の怪我しかしないのは、一種の才能なのかな?毎回、本当に笑えないレベルの怪我はしないし」
「「うぅ・・・」」

キッチンのほうを見ると、ひっくり返ったフライパンや、何故だかまな板に突き刺さっている包丁など、もう大惨事だった。
 幸いにも、中身は全て床につく前に俺が回収したため、全員の皿の上に乗っている。食べ物は粗末にしたらいけないからな。そして、そんなことにも魔術は活躍してくれた。

「よし、これで傷はふさがったし、火傷も治した。念入りにかけたから傷も残らないだろ」
「ありがとう、兄さん」
「今日も駄目デシた・・・いつになったら料理ができるようになるデスか・・・」

 まあ、二人とも目に見えてがっかりしていた。あれだけ自信満々に言っていたのだから、当然と言えば当然である。

「こればっかりは、慣れたら、なんだろうな。さて、俺は今から全員分の弁当と朝食の付け合せに味噌汁とか作るけど、見るか?」

 余談だが、二人が両方とも怪我をした時点で他の人に任せること、というルールがある。
 これは、今は軽症で済んでいるが、続けたらもっと酷い怪我に?がるかもしれない、という懸念から決まったものだ。

「うん、見る」
「見るデス!」

 それから、俺は二人に見られながら慣れた手つきで十一人分の味噌汁と弁当を作った。
 父さんと母さんは家にいないので、別に作らなくてもいい。最後に帰ってきたのはいつだったか・・・

「これでいいだろ。・・・どうした、二人とも?」

 俺が全員分の弁当にできたものを詰め込み、それぞれの入れ物に入れた辺りで、俺は二人の視線に気付いた。

「いえ、なんと言いますか・・・」
「自分達にできないことをあっさりとやられると、少しイラッとする」
「知らんがな」

 拗ねたような目で見られても、俺にはどうすることもできない。
 教えるのが苦手だから教えてやることもできないし。

「それと、気付いてるとは思うがもう皆起きてるんだ。早く着替えたほうがよくないか?」
「あ・・・」
「すっかり忘れてマシた・・・」

 そう、料理をしている間に時間は過ぎ、もうほとんどのメンバーが着替えてリビングに集まっていたのだ。
 いまだに寝巻きだった二人
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