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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 H
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。」
「オイ待て。そう言うことは前もって準備しておくべきじゃないのか?」
「・・・夜露が、だな・・・」
「相変わらずじゃのう。だが、将来はいい陰陽師になりそうじゃ。」

そんな話をしながらも、三人の目は収縮していく炎から離れない。
一切警戒は緩めず、お互いの状態を確認するためにこうして言葉を交わしている。

「・・・幾百年ぶりの顕現だろうか。それに、よく分からぬ結界で覆われておる。」

そして、炎が集まってできた人型の神は、そう言葉を漏らす。

「しかも、我が眠りを妨げるものがいると思えば、霊獣殺しが三人いる。」

そして、一輝たち三人を視界に捕らえ、明らかな戦意を見せる。

「では、我が眠りを妨げた罰と、霊獣殺しという存在。まとめて消させてもらおうか!」

そして、三人を余裕で飲み込めそうなサイズの火の玉を放つ。
が・・・

「雄々しく吼えよ、ベル!」
「ウォォォォォオオオオオオオオオン!!!」

今までのものとは比べ物にならないレベルの遠吠により、打ち消される。

「行くぞ一輝!」
「おう!」

そして、その隙に一輝と白夜は神に向かって走り出す。

「ここまでは来させぬぞ!」
「悪いんだけど!」
「そうも行かないのでな!」

神は二人に向かって火の玉を放つが、一輝は様々な無形物を足場にし、三次元でのトリッキーな動きによって避け、白夜は妖刀で切り裂き、先に進む。
そして、攻撃圏内まで入り込むと、

「鬼道流剣術、走交叉!」
「走斬!」

二人はその刀で神を斬る。
しかし、相手は神。二人の攻撃では表面を少し切る程度で止まった。

「な、これは・・・」
「その程度か、陰陽師よ!」

白夜が切れなかったことで一瞬固まり、神がその隙に攻撃をしようとするが、

「ぼけっとすんな、白夜!」

一輝がすんでのところで白夜をつかみ、その場から離脱する。

「ああ・・・すまん、助かった。」
「そう思うんなら、もうぼけっとしないでくれ。かなりギリギリのところだったんだからな。」

そう言う一輝の服は若干こげている。一瞬火がついたところに慌てて水をかけたのだ。

「どうじゃ二人とも。勝てそうか?」
「普通に考えたら無理そうだな。今の攻撃が一切効いてなかった。」
「だな。やはり、あれが使えないのでは無理があるか・・・」

白夜が妖刀を見て唇を噛む。

「とはいえ、この場を投げ出すわけにも行かんしな。おそらく、一人でも離れたらその瞬間に負ける。」
「じゃのう。はてさて、どうしたものか。」
「まあ、まず一番の目標は白夜の奥義を使える状態にすることだよな・・・となれば、最善の策は・・・」

一輝はそう言いながら辺りを見回し、最後に神を見る。

「あ
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