2-2話
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シ以上に大変な思いをするであろうが…自分が生き残るために行動しなければ、こちらの身も危ない。
見捨てる形で気の毒だけど、アタシが守護するつもりもない以上、自分らで何とかしてもらうしかない。
何より、気になる事がいくつかある。
装備のチェックを一通り済ませて、ショルダーバッグを背負う。
まずは森の外から探索を始めようと、その方向に向かって三人に背を向ける。
だが、一歩前に進んでから足を止めた。
顔だけ後ろを向けて見下ろす。
見るのは緩い顔で寝ている男の子、無視しきれない眼をしていた子。
捨て置くには心残りがあった。 いまだに寝ているその名も知らぬその少年に、置土産を残す事にした。
頭に被っていたキャップ帽を手に取った。
ソレをピッ、と指を弾かせて円盤のように回転しながら軌道を描くと少年の胸に落ちた。
そうする事に大した理由はない。
ただ似たような眼を知っているから、このまま無視できないという個人的な理由。
こんな事をしても、加護とかそんな大層な神秘などないからお守り以下でしかない。
あの“獣達”が彷徨くこの地では、ヘタすれば野垂れ死ぬ可能性が高い。
だがしかし…もしまた顔を合わすような事があれば…この地で生きてまた言葉を交わせるのならば、その時は名前を教えてあげてもいいかもしれない。
まぁ…教えると言っても、偽名かもしれないけどね。
「またね―――」
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