一部【スサノオ】
八章【疑心】
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さに影響されるエクステンドなんだよ。つまり、中途半端な気持ちでエクステンドしても意味はないのさ」
「そういう事ですか…」
改めて渡されたエクステンドの使いにくさを認識した零。
「エクステンド!ラット!」
代わりに元から持っていたエクステンドを発動すると、零の剣は静電気を帯び始める。
ラットの特性は【麻痺】。
前線向きの能力とは言い難いが、今のチームの中で一番攻撃力の乏しい零にとってはこの選択のほか無かった。
「うん、いい判断だと思うよ!さぁ、行こうか」
洞窟へと踏み出す4人。
あたりは暗く、ウォルターが持参してきたライトを照らす。
「なんだか気持ち悪い感じですわね…」
クラウリーの言うとおり、洞窟には嫌な雰囲気が漂っていた。
ジメジメとした空間に、天井から滴る水滴音とズッズッっという何かが這いずる音。
ウォルターが反応したのはその這いずる音の方だった。
少し進むと、ウォルターは残念そうに左右へと首を振る。
「残念だけど、嫌な予感が当たってしまったようだね…」
少し先には、光の差し込む空間。
ウォルターはライトを消すと、自らも愛用のナノロッドを生成した。
「君たちにはまだ見せたくなかったな…」
「なにが…いるんだよ?」
ただならぬウォルターの様子に前へと出て先に光さす空間へと踏み込むジャック。
しかし、その足はその空間に入った瞬間にとまった。いや、むしろ2、3歩後ずさる。
「なんだよ…こいつら……」
ジャックの驚愕ぶりに急いで他の二人もその空間へと足を踏み入れる。
そこに居たのは…
「そいつらが…オンショウさ」
そう、一面に群がっていたのは…
身体の至る所に結晶を埋め込まれ這いずる『人間』だった。
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