一部【スサノオ】
八章【疑心】
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、と納得するウォルター。
「まぁ、その辺の理由は歩きながら話そうか!」
が、そう言ってすたすたとウォルターは歩き出す。
「え、ちょ!博士!?」
あわててその後を追いかける3人。
「君たち、初日に会ったヒトガタのことは覚えているかい?」
「忘れたくても忘れられませんよ」
しみじみという零に対し、他の二人は首を傾げる。
「私たちはちょっと見ただけですからあんまりですわね」
「だな」
そうだろう。あの現場に居合わせたなら話は別だったのだろうが…。
「まぁ、そのヒトガタの痕跡をナビでたどった結果、その出生元がどうやら今から行く洞窟のようなんだ」
「え?」
「まじか…」
「ヒトガタってフロンティア4のネイティブではないですの?」
各々驚きを隠せない様子でウォルターへと問いかける。
「まぁ、本来はね。だからこその今回のこの調査というわけだよ」
「それを早く言ってくださいな!退屈なクエストかと思いましたわっ!」
再び輝きを取り戻すクラウリーの瞳。
「うーん、あんまり楽しみにしない方がいいと思うよ。…ねっ、零君」
「は、はぁ…」
あの時の記憶が蘇り背筋が寒くなる零。
この四人で行ってあのヒトガタがまだ居たとして、果たして勝てるものかどうか…。
「なんだよ、そんなに強いのか?」
「ですね…あのGって人も不意打ちでなんとか勝ったって感じでしたから…」
零の言葉にまぁまぁとなだめるウォルター。
「仮にヒトガタが大量にいたならそれを確認した時点でみんなログアウトすればいいんだよ。無理に討伐する必要ないさ!その時はフロンティア4の精鋭達と僕らゲームマスターでなんとかするからね!」
「そんなのつまらないですわ」
ぶーぶーと文句を言うクラウリーに笑うウォルター。
「君は中々フロンティアを楽しんでいるね!そう、そういうのも中々楽しいよ!時には勝てない敵に挑んで負けるのも一つの勉強さ!どのみち負けても現実に死ぬわけではないからね」
「はぁ、そういうものですか…」
「うんうん。それに、遅かれ早かれこのフロンティアを続けるなら嫌でも闘わなければならない相手だしね」
そう言うと、ウォルターは何かに気が付いたようにあたりを見渡す。
「それにしても、しばらく見ない間に大分この辺のネイティブが増えた気がするなぁ…」
「そうなんですか?」
「あぁ…もしかしたら洞窟に居るのは…」
そこで言葉を止めるウォルター。
「もしかして…何がいるんだ?」
「いや、確証はないんだけどね…最近新たに発見された『オンショウ』っていうネイティブが居るのかもしれないな、と思ってさ」
「オンショウってなん
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