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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第182話】
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「……なぁっ!?」
言ってから真っ直ぐと潤んだ瞳で見つめてくるシャルに対し、いくら前に言われたからといっても、流石に俺の脳の処理能力を越える言葉を言われると、流石に混乱してしまう。
言葉の意味を噛み砕くも何も、意味が直球過ぎな上にシャルの直視された潤んだ瞳を逸らす事が出来ず――。
「あ……しゃ、シャル……?」
「……なに、ヒルト……?」
「か、顔が近くないか? ……その、鼻がもう当たってるんだが……」
そう、徐々にだがシャルの顔が近付き、既に鼻の頭がくっついていた。
シャルの吐息も近くに感じ、より一層心臓の鼓動が速くなり、血液が沸騰する思いだった。
「ん……、だって……顔、近付けてるから……。 ヒルトの真っ赤な瞳を見てると……吸い込まれそうだもん……僕。 ……ううん、もう……吸い込まれてる……」
「しゃ、シャル……。 ら、ラウラがシャワー浴びてるんだろ? こんなところ見られたら……気まずくなるぞ? お、俺がラウラに何かされるのは俺の責任だが……ルームメイトだろ? な?」
辛うじて持ちこたえてる理性を保ちつつ、何とか説得する一方で昨日のたっくんの言ってた事を思い出していた。
毎日あんなことやこんなことが出来る――事実、現実に今その状況にある現状が、辛うじて保つ理性を一気に崩壊させようとしていた。
「……じゃあ、キスだけ……良いよね……? ダメって言っても……しちゃうけど……ね」
そう悪戯っぽく微笑むシャルの目は座っていて、既に拒否権すら言わせない様な雰囲気だった。
「い、いや……選択肢な――んむっ……!?」
言葉の途中で遮られる様に、唇が重なって塞がれた。
前にも感じたその唇の感触が全身を駆け巡り、甘い香りが鼻腔を擽ると脳が麻痺した様な感覚に陥った。
頭ではダメだと思っていても、逃れることはしようとも思わない――アダムとイブが、禁断の果実を口にした気持ちが今ならよくわかる気がした――。
何度もついばむ様に口づけをするシャルに、素直に反応する俺自身の欲望の塊――それが構築されると、流石にびっくりしたのかシャルはキスを止め、顔を真っ赤にして――。
「ひ、ヒルト……? あ、当たってるんだけど……」
「ば、バカ……あんなことしといてこうならなかったらEDじゃねぇかよ……」
シャルに対して、二度目の失態と言っても過言では無いだろう……。
膝に座っていたとはいえ、キスするときは寄り添うように密着していた為にシャルの腹部に思いっきり押し付ける形になっていた。
気恥ずかしそうにしながらも、何処か嬉しそうに――。
「ぼ、僕でこんなに……。 ……ヒルト、辛くない…
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