第一章 平凡な日常
16、雲と雨に気に入られる。うわ、天気悪っ
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かと思ってたぜ。
つーかよぉ、原作キャラには関わらねぇって決めてたのに何やってんだオレ。
あ゙、山本助けた時点で既に……あ゙あ゙……。
そんなことをしているうちに、いつの間にか雲雀はいなくなっていた。
「ハァ……。風紀委員、か……。嫌われポジションだけど、ま、友達とかいねぇしいっか」
ガチャッ
突然、屋上の扉が開いた。
「お、いたいた。よっ霜月」
「山本? 何か用か?」
「この間のお礼と謝罪ってとこだ。お前のおかげで、自殺を踏みとどまれたんだ。ありがとう。
それと、命を軽く見てすまなかった!」
山本が、深々とオレに頭を下げてきた。
思わず、驚きで瞳孔が開いた。
「いや、オレは思ったことを言っただけで……」
「あの日の後、いろいろ考えてさ。もしかしたら霜月は誰か大切な人を亡くしたんじゃないかって思ったら、ホントに申し訳ないことしたって気づいたんだ」
意外といろいろと当たってるその直感、こえ……。
「だからさ、オレと友達になってくんね?」
…………はい?
オレとお前が友達に?
ていうか、話がぶっ飛んでね?
「周りの奴はみんなオレを特別扱いして、思ったこと口をに出してくれる奴なんていねーんだ。でも、霜月は言ってくれた」
「むう……」
特別扱いねぇ……。
確かに、教室で見てると、周りのやつら、山本に気ぃ遣ってるやつばっかだったな。
そんな奴らがいるから、山本も追い込まれちまったんだろうけど。
「そーだな……。なりたいやつがいたら、何て言ったのはオレの方だしな。いいぜ」
「サンキュ♪」
うわぉ、山本の爽やかスマイルゲットだぜ(サ●シ風に)
「でさ、ケータイ持ってるか? メ アド交換しようぜ」
「あ、ああ」
ズボンのポケットからケータイを取り出す。
スマホじゃねぇよ、ガラケーだよ、文句あんのか。
「赤外線でいいよな?」
「大丈夫だ」
ピッ
こうして、オレの電話帳が初めて1つ埋まった。
それを確認して、またズボンのポケットに突っ込んだ。
同時に、予鈴が鳴り響いた。
「授業始まるな。行こうぜ、武」
「っっ!!」
固まる彼に、ニッと笑いかけて、オレは屋上を出た。
せっかく友達になろうって言ってくれたんだ。
これぐらいしてやらねぇとな。
「ありがとな、要」
屋上を出るときに、恥ずかしそうな山本の声が聞こえた気がした。
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