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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
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volume-2 Hayate Yagami
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いんやで。
まあいろいろなことを考えながら待っとったんだけどな、なかなか相手が来ないんよ。約束の時間はもう過ぎて私もすっぽかさられたとかちょこっと傷つきながら席から立って少し歩いたところでようやく相手側の扉が開いたんや。
こっちは待たされた方やから文句の一つでも言おうとしたんやけど、その遅れてきた相手を見てそんな言葉はな、喉のすぐそこまで来とった言葉が一気に引っ込んだんや。その相手が燐夜君なんやけど。
ザフィーラの銀髪で特に珍しく感じなかったんやけど、その子から感じさせる雰囲気がな、うーん、よく説明できないんやけど、とにかく私はその雰囲気に惹かれていった。
私より3歳年上で敬語使わなあかんかなとか思ったけど、全然そんなことなかったし。知ってるか? 燐夜君ってとっても聞き上手なんやで。私が何か話し続けているうちに色々なこと話してしもうたわ。流石に夜天の書、その当時は闇の書やね。そのことに関連することは言わなかったけど、4歳くらいの時に死んでしもうた両親のこととか話してしまったんよ。
さすがに私も話してて何言ってるんだろうとか思ったね。どうして初対面の人にこんなことを言ってんやろってな。不思議に思ったさ。思ってるのに、やめられなかった。それでな、話してるうちに涙が止まらなくなってきたんや。
やっぱり、私は無理してたんだって、その時にようやく認識した。認識した途端に涙が止まらなくなったんや。何とかしようと拭ってみたりするけど無駄で、溢れ出た涙が頬を伝ってポタポタ下に落ちていくんよ。
そんな時やった。対面に座っていた燐夜君がいきなり立ち上がって私の方に来たんや。あまりにも突然のことやったから私は、ただそれを涙が止まらない顔を上げてみていたな。そして、私に抱きついてきてこう言ったんや。
「泣きたいのなら、泣けばいい。こんな俺の胸でもよければ貸してやる。今まで我慢してきたんだろ? だったら、もう泣いてるんだから我慢する必要なんてない」
燐夜君のその言葉は、私にとってとっても心の温かくなる言葉で。両親を失ってからようやく実感できた人のぬくもりってものを私は感じた。
自然とそばにいる燐夜君の方に向いてた。抱きしめられていると認識した瞬間、私は燐夜君を抱きしめてわんわん泣いたんやで。
そして私は思うんや。
――――この人となら、一緒にいてもいいかもしれない――――
理性なんてなく、合理的でもなく、ただ本能的にそう思った……。
◯
こんなところやね。全然面白味もないちょこっと特殊だけど、普通の話や。えっ? うーん、そうなんやろうね。私って意外に純粋なのかもしれへんな。まあ、さすがに9歳で燐夜君と一緒にいたいっていうのはませすぎやね。でもなあ、周りが周りだった
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