星霊王
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えてやるんだから!」
ルーシィの言葉にロキが涙を流しながら目を見開いた、その時。
―――――――――世界が、変わった。
風が舞い、滝が空へと伸びる。
滝の水は中央に渦を描き、その渦の中から何かが姿を現す。
「え?何!?」
「ま、まさか・・・そんな・・・」
ルーシィが驚き、ルーは口をあんぐり開けて呆然とし、ロキは震える声を発した。
「星霊王!」
そこにいたのは、幾千もの星空を背に威厳ある佇まいで宙に浮かぶのは・・・星霊界の王、全ての星霊達の王『星霊王』だった。
「な、何でこんな所に!?」
「王って・・・!1番偉い星霊って事!?」
「でかーーーーーーー!」
ロキとルーシィが呆然とし、ルーがその大きさに驚くなか、星霊王はゆっくりと口を開く。
「古き友、人間との盟約に置いて、我ら・・・鍵を持つ者ヲ殺める事を禁ズル」
その言葉に、ロキは言葉無く星霊王を見上げる。
「直接ではないにしろ、間接にこれを行ったレオ。貴様は星霊界に帰る事を禁ズル」
星霊王の言葉に、ルーシィは立ち上がり叫ぶ。
「ちょっと!そりゃあんまりでしょ!」
「そうだそうだーっ!」
「よ・・・よさないか、ルーシィ!ルーも!」
ロキはそんな2人を止めるが、そんな事で止まるはずもなく。
「古き友よ、その『法』だけは変えられぬ」
威厳ある佇まいも表情も崩さず、星霊王は言う。
(まさか・・・ルーシィが『法を変える』と口走った事に乗じて姿を現したのか!?こんな小さな案件に・・・王が自ら・・・)
ぶるぶると震えながらロキがそんな事を考えている間にも、ルーシィとルーは並ぶように立ち、星霊王を睨むように見上げていた。
「3年も苦しんだんだぞ!」
「仲間の為に!アリエスの為に、仕方なかった事じゃないの!」
「余も古き友の願いには胸を痛めるが・・・」
星霊王がそこまで言いかけるが、その先をルーシィは言わせなかった。
彼女が聞きたい言葉はただ1つ。「ロキは無罪だ」・・・それだけだ。
「古い友達なんかじゃない!今!目の前にいる友達の事言ってんのよ!ちゃんと聞きなさい!ヒゲオヤジ!」
「過去を振り返って何になるんだ!今お前が見るべきは、古い事じゃなくて今の事だろ!この両目節穴ヒゲオヤジ!」
怒りに任せているとはいえ、王相手にヒゲオヤジだの両目節穴ヒゲオヤジだの・・・かなり勇気のある発言だ。
2人を突き動かすのはただ1つ。ロキが消える事を許せない思い。
「これは不幸な事故でしょ!ロキに何の罪があるっていうのよ!無罪以外は認めないんだからねっ!」
「これは正当防衛だ!その罪の償いを、ロキは3年
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